• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

視聴覚に必須の色素細胞の発生と機能分化に関する遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17370001
研究機関東北大学

研究代表者

山本 博章  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (40174809)

研究分担者 池尾 一穂  国立遺伝学研究所, 生命情報・DDBJ研究センター, 准教授 (20249949)
山本 和生  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (20093536)
キーワード色素細胞 / マウス / 内耳 / 眼 / 聴覚 / 視覚 / 遺伝子発現
研究概要

本研究は,解明の進んでいない,「視聴覚に必須ではあるがその機能発現に色素合成を必須としない眼と内耳の色素細胞の発生機構および機能発現機構を遺伝学的に解析し,それらがの進化を推察する」ことを目的とした。前年までの解析から、内耳においては色素細胞が強いストレスにさらされていることを強く示唆する結果を得ていたので、1)それら関連遺伝子の発現解析をインシツハイブリダイゼイション法とPCR法にて行い、2)また網膜では、概日リズムに沿った発現と局在の変動を示すタンパク質の存在に気づいたので、それらをより詳細に解析し、3)これらの結果を原索動物ホヤ脳内のメラニン産生細胞の遺伝子発現プロファイルと比較することを本年度の目標とした。1)については、特に酸化ストレスの中和に重要な機能を持つGsta4(glutathione S-transferase,alpha 4)が内耳メラノサイトで強発現していることを発見し、その意義の討論を含めて論文投稿した。好意的な評価を得たが、現在一部改訂中である。2)については、網膜色素上皮の貪食作用にかかわる遺伝子の発現変動を見出し、加えて新たに眼の外側を覆う脈絡膜の色素細胞が、視覚に影響を及ぼしうることを発見した。これもメラニン合成に依存しない。現在投稿準備中である。3)についてはこれまでマウス色素細胞で着目してきた視聴覚にかかわる因子が、一部保存されながらも、マボヤの遊泳幼生脳内色素細胞の遺伝子発現プロファイルとは大きく重複しない結果を得ているが、このプロファイルを取得した発生時期の検討が次の課題として残っている。本研究で用いた難聴マウス変異体の原因遺伝子であるMitfが、メラニン合成や色素細胞の発生だけでなく、細胞の形態またメラニン顆粒の移送にも影響を及ぼすことを見出し、内耳メラノサイトの入り組んだ細胞形態との関連性も新たな問題として提起された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Mitf contributes to melanosome distribution and melanophore dendricity2008

    • 著者名/発表者名
      Kawasaki, Akiha
    • 雑誌名

      Pigment Cell and Melanoma Research 21

      ページ: 56-62

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] 眼球の微細構造や視覚機能に関与するメラノサイトの機能の遺伝学的解析2007

    • 著者名/発表者名
      矢野 由希子
    • 学会等名
      日本遺伝学会第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-21
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] マウス聴覚維持に必須の内耳メラノサイトと酸化ストレス防御機構の関連性の解析2007

    • 著者名/発表者名
      上原 重之
    • 学会等名
      日本遺伝学会第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-19
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 眼の機能に関わる色素細胞の機能進化(ワークショップ・指名)2007

    • 著者名/発表者名
      山本博章
    • 学会等名
      日本進化学会第9回大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-08-31
  • [備考]

    • URL

      http://cell.lifesci.tohoku.ac.jp/m/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.lifesci.tohoku.ac.jp/teacher/neuro/ts_yamamoto.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi