研究課題
XTHファミリーをモデルとした細胞型特異的な細胞壁構築の制御機構の分子解剖細胞壁の構築に於いて中心的な役割を担うエンド型キシログルカン転移酵素/加水分解酵素(XTH)ファミリーが顕著な細胞型特異的な発現特性と機能分担を示す事を代表者はこれまでの研究で明らかにしてきた。この点に着目し、本研究ではXTHを細胞壁酵素のモデルとして用い、細胞型を決めるシグナル→転写制御→細胞壁構築過程→細胞型固有形態に至る一連の過程を繋ぐ分子メカニズムの解明最終目指した研究を計画した。植物体を構成する多種類の細胞型(組織の種類)は、それぞれに固有の細胞壁を持つ。この点で、細胞壁は細胞型を表現する装置と見ることができる。研究代表者らのこれまでの研究により、細胞壁関連遺伝子の多くが細胞型に特異的な発現様式を示し、ファミリー内で役割分担を行っていることを明らかにしてきた。特に、細胞壁の基本骨格であるセルロース・キシログルカンの構築・再編に関わるXTHファミリーが、顕著な細胞型固有の役割分担を示すことを明らかにした。そこで本研究ではシロイヌナズナの根で発現するAtXTH17,AtXTH18、AtXTH19、AtXTH20の各遺伝子について、その発現制御および機能欠損の表現型を解析した。その結果、AtXTH18主根の伸長に必須であること、根の伸長域でのAtXTH19の転写はオーキシンのシグナル伝達経路の一つであるAXR2/IAA7を介して制御されていることを見いだした。さらに、地上部の各組織で発現し、加水分解酵素としての機能を持つと考えられているAtXTH27およびAtXTH28が生殖器官の機能発現に必須の役割を担うことを明らかにした。
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