研究概要 |
1.チオレドキシンと標的タンパク質の相互作用 チオレドキシンと標的タンパク質の相互作用の多様性を明らかにするため、光合成細菌や窒素固定型シアノバクテリアなど、特異な環境に生育する生物についても相互作用相手のタンパク質を網羅的に調べた。また、シアノバクテリアの還元力供給系の破壊株の解析により、還元力の流れと機能の関係を明らかにした。細胞質型チオレドキシンと標的酵素候補であるフルクトース1,6-ビスアルドラーゼの相互作用を調べ、この酵素が新規のチオレドキシン被調節酵素であることを明らかにした。 2.チオレドキシンが標的蛋白質を認識する分子機構の立体構造レベルでの解明 昨年度に引き続き、チオレドキシンと標的タンパク質間の安定なジスルフィド結合中間体を形成できるタンパク質上のシステイン、およびジスルフィド結合形成の条件の検討を行ったが、結晶化・構造解析に供するような安定なタンパク質複合体を供給で来る条件を得るには至らなかった。
|