• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

小胞体内におけるシグナリング制御機構と中枢神経組織発生

研究課題

研究課題/領域番号 17370074
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

山本 朗仁  独立行政法人理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (50244083)

研究分担者 古川 鋼一  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80211530)
キーワードWnt / FGF / Shisa / Endoplasmic reticulum / Protein maturation
研究概要

WntおよびFGFシグナル抑制分子Shisaは、標的シグナルのレセプター分子と小胞体内で会合し、蛋白成熟過程を抑制する。Xenopus初期胚において、Shisaは頭部神経組織の発生(Yamamoto,2005)や体節構造形成(Nagagno,2006)に不可欠な役割を果たしていることを明らかにしてきた。今年度は、マウス・人Shisa分子ファミリーの同定、およびその機能解析を報告した(Furushima,2007)。哺乳類では、Xenopus Shisaと機能的に相同な4つのShisa分子ファミリーを見いだした。一方、これまでに、Shisaを特異的に認識するウサギ抗体が得られた。内在性ヒトShisaは小胞体内に局在していた。さらに、ヒトShisaの機能抑制は。細胞自律的にWntシグナル受容能を高めることが明らかとなった。内在性Shisaは小胞体内品質管理機構分子と複合体を形成するが、複合体形成分子の機能抑制でもシグナル受容能が亢進した。現在複合体形成分子による、レセプターの蛋白成熟過程制御機構の解析を進めている。一方、我々はヒトShisaを発現する癌細胞株を検索した。これまでの解析で、ヒトShisaは悪性度の高いメラノーマ癌細胞株で強く発現していることが明らかとなった。これらの細胞株におけるShisaの過剰発現は腫瘍転移能を増強し、機能抑制は転移能を抑制することが明らかとなった。これらの解析結果は、WntやFGFシグナル抑制という従来のShisa機能とは異なった、新しいShisa機能の存在を示唆する物と考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mouse homologues of Shisa antagonistic to Wnt and Fgf sinalings.2007

    • 著者名/発表者名
      Furushima K, et. al.
    • 雑誌名

      Developmental biology 306

      ページ: 480-492

    • 査読あり
  • [学会発表] 小胞体におけるWntおよびFGFシグナリング制御機構2007

    • 著者名/発表者名
      山本朗仁
    • 学会等名
      第40回日本発生生物学会・第59回日本細胞生物学
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-02-23

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi