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2005 年度 実績報告書

藍色細菌の概日振動システムにおける遺伝子ロバストネスの評価

研究課題

研究課題/領域番号 17370088
研究機関名古屋大学

研究代表者

小山 時隆  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30324396)

研究分担者 近藤 孝男  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10124223)
キーワード概日時計 / シアノバクテリア / 遺伝的ロバストネス / 進化 / 突然変異 / サプレッサー
研究概要

本年度は藍色細菌の概日時計遺伝子kaiA,kaiB,kaiC遺伝子座での遺伝的ロバストネスを検証するための材料作製を行った。この時計遺伝子座に突然変異を持つ形質転換用プラスミドコンストラクトを作製するために、PCRによる突然変異導入処理をした1500余りのサブクローンの配列決定を行った。その結果、300余りの1アミノ酸置換を持つ突然変異サブクローンを得た。また、これらのサブクローンを用いて形質転換用プラスミド(野生型背景)を作製した。さらに、kaiA2単一変異,kaiC15単一変異,kaiA2kaiC15二重変異はそれぞれ、長周期、正常周期、正常周期を示し、kaiC15がkaiA2のサプレッサー変異となっている。これらの遺伝的背景に新たな変異を導入した形質転換用プラスミドのセットも上記のサブクローンについてほぼ全て作製した。さらに、その一部について生物発光概日リズムを測定した結果、少なくとも2割の突然変異において周期異常を引き起こすことがわかった。
また、これらの時計因子の振動発生メカニズムの解析から、試験管内での概日リズム発生に成功した。周期異常突然変異を持つタンパク質の解析から試験管内でのリズムと細胞内でのリズムがパラレルであることを明らかにした。これらの結果から、細胞のもつ概日リズム周期を決定するメカニズムが基本的にKaiA,KaiB,KaiCだけで構成されるシステムであることを示唆した。本研究課題はこれら3つの時計因子のみを仮定した概日周期決定システムをターゲットにしており、このストラテジーの妥当性をサポートする結果を得られたと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Reconstitution of circadian oscillation of cyanobacterial KaiC phosphorylation in vitro.2005

    • 著者名/発表者名
      Nakajima M, Imai K, Ito H, Nishiwaki T, Murayama Y, Iwasaki H, Oyama T, Kondo T
    • 雑誌名

      Science 308

      ページ: 414-415

  • [雑誌論文] ルシフェラーゼ2005

    • 著者名/発表者名
      小山時隆, 近藤孝男
    • 雑誌名

      モデル植物の実験プロトコール 植物細胞工学シリーズ 21

      ページ: 172-175

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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