研究課題
本研究はギニアグラスの条件的アポミクシス系統と有性生殖系統を用いて交配によるF1またはF2集団を作り、HEGS-AFLP法を利用してアポミクシス遺伝子の精密マッピングをすると同時に、これらの材料を用いてHEGS-DD法によるアポミクシス関連遺伝子のクローニングを行うことを目的としたものである。初年度に計画とおり、ギニアグラスの植物を株分け・栽培して後に石油ストーブを入れたビニールハウス内に移して開花させている。その間、まず、交配親系統となる6系統について葉からそれぞれDNAを抽出してHEGS-AFLP法を用いて384のプライマー組合せから得られた6系統のDNA多型より6系統の類縁関係の系統樹を作成した。それによって最も遠縁の両親を選ぶことができた。また。ギニアグラスの交配方法について温湯除雄、プラスチックバッグ、ピンセット除雄法を検討して最終的に最も効率的かつ簡便な方法を見つけることができた。いま交配実験を行っているところである。一方、HEGS-DD法を用いてアポミクシス遺伝子のクローニング実験について、まず、液体窒素につぼみを入れてドライアイスの上で子房を切り出してさらに子房からトータルRNAの抽出実験を試みた。確立された一連の実験ステップで効率よくRNAを抽出できた。次はcDNAの合成とcDNAライブラリーを作成してHEGS-DD法によるアポミクシス遺伝子のクローニング実験を進める予定。遺伝子組換え実験では、ASG-1遺伝子がイネに導入されていることも確認できた。
すべて 2005
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