研究課題/領域番号 |
17380005
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研究機関 | 南九州大学 |
研究代表者 |
陳 蘭庄 南九州大学, 園芸学部, 准教授 (40284822)
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研究分担者 |
川崎 信二 農業生物資源研究所, 生理機能ダループ, 上席研究員 (70399426)
寺尾 寛行 宮崎大学, 農学部, 准教授 (60117174)
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キーワード | アポミクシス / ギニアグラス / HEGS-AFLP / HEGS-DD / 遺伝子マッピング / 遺伝子クローニング / 組換えイネ / 雄性不稔性 |
研究概要 |
本研究はイネ科牧草ギニアグラスの条件的アポミクシス系統と有性生殖系統を用いて有性生殖系統は父親に、アポミクシス系統は母親にして交配に上るF1またはF2集団を作り、HEGS-AFLP法を用いてアポミクシス遺伝子の精密マッビンクを行うと同時に、これらの材料を用いてHEGS-DD法によるアポミクシス関連遺伝子のクローニングとその機能解析を行うことを目的としたのである。 本年度は、1)まず、アポミクシス現象が現れるステージのつぼみとその前後のステージのつぼみや小花をサンプリングして、RNA抽出、cDNA合成、cDNAライブラリーを作製した。さらにHEGS-DD法を用いてそれぞれのステージに特異的に発現する遺伝子をクローニングした。中にアポミクシス現象が現れるステージに特異的に発現する遺伝子群が見つかった。次年度にかけて順次にその機能解析を行う。2)有性生殖系統とアポミクシス系統との交配によるF1集団を作って、それらの生殖様式を透明法で観察してアポミクシス率を推定した。F1集団を用いてF2集団を作ると同時に、F1集団を使ってHEGS-AFLP法を利用したマッピングを行っている。 そのほか、アポミクシス特異的遺伝子(ASG-1)を用いて、イネに遺伝子導入実験を行い、遺伝子組換えイネも作出し、中に雄性不稔性をもつ植物体が見つかった。これからさらにそれらの機能を解析する予定。また、その結果を受けて、元の植物であるギニアグラスの雄性不稔性を観察した結果、遺伝子導入によって花粉不稔性が組換え植物に遺伝しているのではないかと推測された。 今年度は3年目にあたったが、研究代表者が職場の異動によって、実験の方は心配したが、いまの職場の理解があってほとんど支障がなく、進めることができた。
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