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2006 年度 実績報告書

イネ科作物における根の内皮・外皮細胞壁の形態・組成の環境応答と機能的意義

研究課題

研究課題/領域番号 17380010
研究機関東京大学

研究代表者

阿部 淳  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (60221727)

研究分担者 唐原 一郎  富山大学, 理学部, 助教授 (60283058)
キーワード植物 / 細胞・組織 / ストレス
研究概要

培地の水条件への応答に関しては,イネ,コムギ,および比較検討のために双子葉植物のケナフを用いて検討した.いずれにおいても,乾燥・湛水により,地上部/地下部の比や,最長根長などに変化が見られたが,湛水に置いては,単に嫌気的である条件よりも,硫化水素を培地に加えた際に,生育の阻害が顕著であった.根の内部組織を見ると,湛水による通気組織の発達は,コムギはケナフに比べ劣っていた.外皮のカスパリー線形成を見ると,イネで顕著であった.ケナフも外皮にカスパリー線を形成するが,湛水ストレス条件下では,形成が遅れ,根の先端から最初にカスパリー線が確認できる部位までの距離が長くなった.コムギでは,外皮にはカスパリー線が確認できなかった.塩分ストレスへの応答については,イネを対象に,培地中の塩分が種子根のカスパリー線の発達や形態に与える影響を調べた.種子根のカスパリー線の先端部位を特定し、カスパリー線の先端から根の先端までの距離をみると,内皮・外皮カスパリー線いずれの場合でも、200mM NaCl存在下でその距離は有意に短く,特に外皮の場合はその程度が顕著であったが,その詳細については引き続き検討中である。なお,これら根の組織の特に細胞壁に関わる形態観察および壁組成の推定については,従来の蛍光顕微鏡による観察に加えて,研究協力者のA.Lux教授に協力を得て,数種の蛍光プローブを用い,共焦点レーザー顕微鏡で,より鮮明な画像の撮影や立体構造の観察が可能となった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The use of berberin and fluorol yellow for confocal laser scannning microscopy of plant roots2006

    • 著者名/発表者名
      Abe J., Lux A., Karahara I., Yamakage A
    • 雑誌名

      Root Research 15・4

      ページ: 170

  • [雑誌論文] 共焦点レーザー顕微鏡を用いたシロイヌナズナの根における内皮細胞の発達の解析 -染色法の改良-2006

    • 著者名/発表者名
      山影茜, 唐原一郎
    • 雑誌名

      根の研究 15・4

      ページ: 180

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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