昨年度までに開発した、大規模都市公園(国営沖縄記念公園海洋博覧会地区)のインターネットによるネットワークゲームのインターフェース(特に、データのセーブ、メニューの選択方法、アイテム選択取り消し方法など)を改善し、さらなる運用を図った。東京都におけるこれまでに公開した都市公園78箇所の134年間の設置経緯を調査し、公園の年齢別の経年変化とそれに応じた管理方針のあり方について考察した。その結果、公園の経年的変化を(1)乳児期(2)幼児期(3)小児期(4)少年期(5)青年期(6)壮年期(7)中年期(8)初老期(9)前期高齢期(10)後期高齢期(11)超高齢期のように、人間の年齢アナロジー化して、それに応じた対応を考慮することが必要であると結論した。これは本研究において公園の存在意義に関する評価判断という選好特性に相当する部分である。この研究成果については、日本造園学会において「公園管理の評価とあり方」特集において発表した。また、本研究のネットワークゲームはその原理の一部にGIS手法を用いているが、国のGIS政策である「GISアクションプログラム2010」における課題について分析した。その結果、GISの技術的な基礎部分については公園計画などに利用できるレベルまでに達しているが、情報の取得・加工など運用面での課題が多く、実際の利活用場面をさらに推進する必要があることが分かった。以上、これまでの研究成果について、最終年度の研究成果報告書としてとりまとめた。
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