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2007 年度 実績報告書

サクラ属果樹類の自家不和合性認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17380021
研究機関京都大学

研究代表者

田尾 龍太郎  京都大学, 農学研究科, 准教授 (10211997)

研究分担者 山根 久代  京都大学, 農学研究科, 助教 (80335306)
羽生 剛  京都大学, 農学研究科, 助教 (60335304)
キーワード核果類 / S-RNase / SFB / 自家不和合性 / オウトウ / アーモンド / ウメ / スモモ
研究概要

サクラ属の配偶体型自家不和合性は花柱側因子であるS-RNaseと花粉側因子のSFBによって制御されていることが近年明らかにされた.しかしながら,S-RNaseとSFBがどのような機構で自己・非自己の認識に関わっているのかについては全く明らかにされていない.本研究の目的は,生化学的な手法や遺伝子導入法を駆使してS-RNaseとSFBの分子認識機構を解明し,バラ科サクラ属の示す不和合性における自己と非自己の認識機構の全貌を明らかにしていくことにある.研究開始後3年目にあたる本年度は,以下にあげる成果を得た.
(1)S-RNaseとSFBの相互作用の解析:昨年度までに作製した抗体および花柱と花粉の粗抽出液を用いた実験やin planta共発現系を用いてS-RNaseとSFBの相互作用を確認するための実験を行ったが,相互作用は検出できなかった.これはSFBの発現量が少ないためであると考えられた.
(2)形質転換実験:SFB遺伝子の植物への導入と発現のために,昨年度,作製したバイナリーベクターを用いてウメの形質転換を行ったところ,SFBの導入された形質転換系統がいくつか得られた.
(3)自家不和合性共通因子の探索:昨年度までに自家不和合性共通因子の候補としてSLFL1の解析を行ったところ,ハプロタイプ特異的に欠失しているSLFL1が見つかり,SLFL1の共通因子としての可能性は低いものと考えられた.そこで,本年度はSLFL2とSLFL3の解析を行ったところ,これらもリンゴやナシの花粉側因子であるSFBBと系統発生的に近い関係にあり,自家不和合性共通因子の候補となることが明らかになった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Self-comatible peach (Prunus persica) has mutant versions of the S haplotypes found in self-incompatible Prunus species.2007

    • 著者名/発表者名
      Tao, R., A. Watari, T. Hanada, T. Habu, H. Yaegaki, M. Yamaguchi, and H. Yamane
    • 雑誌名

      Plant Molecular Biology 63

      ページ: 109-123

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A low transcriptional level of Se-RNase in the Se-haplotype confers self-compatibility in Japanese plum.2007

    • 著者名/発表者名
      Watari, A., T. Hanada, H. Yamane, T. Esumi, R. Tao, H. Yaegaki, M. Yamaguchi, K. Beppu, and I. Kataoka.
    • 雑誌名

      J. Amer. Soc. Hort. Sci. 132

      ページ: 396-406

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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