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2006 年度 実績報告書

プロテオーム解析による果実の細胞壁分解機構の解析と形質転換による鍵因子の決定

研究課題

研究課題/領域番号 17380024
研究機関岡山大学

研究代表者

久保 康隆  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80167387)

研究分担者 稲葉 昭次  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90046491)
牛島 幸一郎  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20379720)
江面 浩  筑波大学, 遺伝子実験施設, 教授 (00332552)
キーワード果実軟化 / プロテオーム解析 / 細胞壁 / 形質転換 / 1-MCP
研究概要

細胞壁は、植物の物理的特性の源であり、果実の肉質と微生物侵入(腐敗)への抵抗性を決定している。したがって、細胞壁分解は果実の食味と日持ち性の支配的因子である。これまでの研究で果実の成熟・軟化にエチレンが重要であることは示されたものの、実際の細胞壁分解における鍵因子は未だに解明されていない。そこで、本研究では、成熟に伴って顕著に果実硬度が低下するセイヨウナシ果実と多量のエチレンを生成するにもかかわらず軟化しないセイヨウナシ果実を用いて、プロテオーム解析および酵母シグナルシーケンストラップ法(YSST法)によって網羅的に細胞壁タンパク質および遺伝子を解析した。
昨年、二次元電気泳動によって、セイヨウナシ果実細胞壁で発現する約500個タンパク質の分離を行ったが、強塩基性および強酸性タンパク質については分離が不十分であったので、本年度は非平衡等電点電気泳動法を用いて解析を行った。その結果、新たに約200個のタンパク質分離に成功し、さらに1-MCP処理果実及びチュウゴクナシとの比較において、果実軟化と並行的な挙動を示す3種のタンパク質を見いだした。また、YSST法についてはポジティブクローン検出の効率を高めるために、改変酵母を作成した。その結果、改良酵母で顕著な検出率向上が得られ、これを利用して解剖壁関連遺伝子の大量クローニングを進めている。
また、メロン果実では、昨年度までの調査で軟化様相と遺伝子発現に強い相関の見られたポリガラクチュロナーゼ遺伝子について、筑波大学遺伝子実験施設江面教授の協力によってRNA interference法を用いて、形質転換体の作成を試みた。その結果、これまでに10系統の形質転換体が得られた。
今後、プロテオーム解析およびYSST法で得られた因子について遺伝子発現パターンの調査を進めるとともに、メロン形質転換体の表現型解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] β-Galactiosidase and α-L-arabinofuranosidase activities and gene expression in European and Chinese pear fruit during ripening2007

    • 著者名/発表者名
      Mwaniki M.W, F.M.Mathookob, M.MatsuzakiK.Hiwasac, A.Tateishi, K.Ushijimae, R.Nakanoe, A.Inabae, Y.Kubo
    • 雑誌名

      J.Japan.Soc.Hort.Sci. 76

      ページ: 85-90

  • [雑誌論文] Ethylene regulation of fruit softening and cell wall disassembly in Charentais melon2007

    • 著者名/発表者名
      Nishiyama K, J.K.Rose, Y.Kubo, A.Inaba, A.B.Bennett et al.
    • 雑誌名

      J. Exp. Bot. (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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