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2006 年度 実績報告書

RNAサイレンシングによるイネいもち病菌のゲノムワイドな病原性遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 17380030
研究機関神戸大学

研究代表者

中屋敷 均  神戸大学, 農学部, 助教授 (50252804)

研究分担者 眞山 滋志  神戸大学, 農学部, 教授 (00112251)
土佐 幸雄  神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (20172158)
キーワードRNAサイレンシング / RNAi / イネいもち病菌 / ポストゲノム / 病原性遺伝子
研究概要

イネいもち病は、我が国の重要穀物であるイネの最重要病害であるが、これを引き起こす病原糸状苗Magnaporthe oryzaeは、その経済的重要性から植物病原糸状菌としては初めて全ゲノムが決定された。この豊富な遺伝情報を生物学的に意味のある遺伝子機能の解明につなげるための手法として、本研究ではRNAサイレンシングの本菌への適用を試みている。
本年度は、二つの向き合うプロモーターの間に対象遺伝子断片を挿入することにより、一回のクローニングによりサイレンシングコンストラクトの作製が可能なpSilent-Dualを構築し、いもち病菌ゲノムに存在するカルシウムシグナリングに関与する全遺伝子37個をサイレンシングさせた。解析対象の遺伝子は、カルシウムポンプ、CAM結合蛋白質、カルモジュリン、カルシウムトランスポーター、カルシニューリンなどを含んでいた。各遺伝子3〜5個のサイレンシング株を解析した。サイレンシングの程度は、得られた形質転換体により様々であったが、ノーザン解析により強サイレンシング株を選抜し、表現形の調査に供試した。その結果、様々な表現形を示すサイレンシング株が見られ、全解析遺伝子のうち、約90%が胞子形成に関与し、約80%が菌糸のメラニン化に、約60%が栄養成長に、また約50%が宿主植物への病原性に関与していることが明らかとなった。これらの解析から、pSilent-Dualがゲノムワイドな遺伝子解析に有用なツールとして機能することが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Evolution and diversification of RNA silencing proteins in fungi2006

    • 著者名/発表者名
      Nakayashiki H. et al.
    • 雑誌名

      J. Mol. Evol 63

      ページ: 127-135

  • [雑誌論文] Specific cleavage of ribosomal RNA and mRNA during victorin-induced apoptotic cell death in oat2006

    • 著者名/発表者名
      Hoat, T. et al.
    • 雑誌名

      Plant J. 46

      ページ: 922-933

  • [図書] RNA interference (RNAi) (eds. M. Latterich)2007

    • 著者名/発表者名
      Nakayashiki, H.
    • 出版者
      Taylor and Francis. UK(in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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