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2006 年度 実績報告書

ステロイドホルモンによる転写因子の制御とその変態に及ぼす役割

研究課題

研究課題/領域番号 17380033
研究機関弘前大学

研究代表者

比留間 潔  弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (70374816)

研究分担者 冨田 秀一郎  農業生物資源研究所, 昆虫ゲノム研究情報解析ユニット, 主任研究員 (30360457)
キーワードホルモンレセプター / 幼若ホルモン / エクダイソン / カイコ / タバコスズメガ / 細胞培養 / 転写因子 / ドーパデカルボキシラーゼ
研究概要

転写因子MHR4はエクダイソンレセプターからドーパデカルボキシラーゼ(DDC)の発現に至るエクダイソンカスケードの中心部に位置しており、我々は、MHR4は昆虫の皮膚の硬化を引き起こすのに重要なDDCの発現を阻害する事を既に見い出している。MHR3はMHR4の阻害因子の一つであり、E75BはMHR3と結合する事によりその阻害作用を打ち消す働きがある事を見い出した。またE75のCとDのアイソフォームをクローニングして、幼若ホルモン(JH)によるそれらの発現制御機構を明らかにした。
転写因子BHR4(MHR4のカイコでのホモログ)の発現を制御できるBHR4の過剰発現とBHR4 RNAiのgermlineを作成した。両者共にhspプロモーターの制御下にあり、熱処理によって発現が自由に制御できる。予備実験の結果、BHR4は蝋化を正常に引き起こすのに必要である要因の一つである可能性がわかった。またBHR3の過剰発現およびBHR3 RNAiのコンストラクトの作成を完了した。
タバコスズメガ終齢幼虫が絶食に反応する事により、過剰幼虫脱皮を起こす性質を利用して、JHがprimordiaから成虫原器への形態分化を阻害するという、全く新しいJHの作用機構を明らかにした。またインスリンシグナル経路は人を含む全ての生物にとって重要な発育成長の経路であるが、この実験系により栄養に作用されない、インスリンシグナル経路以外の経路が存在することを発見する事が出来た。すなわち、最終齢幼虫における成虫原器は、JH阻害を受ける形態形成発育と、摂食による形態形成発育との2つの制御を受けている事を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Juvenile hormone is required to couple imaginal disc formation with nutrition in insects2006

    • 著者名/発表者名
      Truman, J.W, Hiruma, K., Allee, J.P., MacWhinnie, S.G.B., Champlin, D.T., Riddiford, L.M.
    • 雑誌名

      Science 312

      ページ: 1385-1388

  • [雑誌論文] Developmental expression and hormonal regulation of different isoforms of the transcription factor E75 in the tobacco hornworm, Manduca sexta2006

    • 著者名/発表者名
      Keshan, B., Hiruma, K., Riddiford, L.M.
    • 雑誌名

      Developmental Biology 295

      ページ: 623-632

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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