研究課題
基盤研究(B)
(1) 昆虫皮膚のメラニン化、硬化現象に重要な酵素、ドーパデカルボキシラーゼ(DDC)発現の分子メカニズムを解明した。DDCはエクダイソンにより制御されているが、エクダイソンレセプターからその発現までのカスケードを明らかにした。またその中の1つの転写因子HR4がエクダイソンにより制御されているばかりでなく、その合成に関与していることを見出した。この系は哺乳類には存在せず、昆虫に特異的な新規薬剤開発のヒントになると思われる。(2) 蛹発育時に不要なcrochet細胞の細胞死がホルモンばかりでなく、栄養が重要な役割を持っていることを明らかにした。(3) 幼若ホルモン(JH)が成虫原基の成長を積極的に抑制するという新規作用を見出し、そのうえインスリンシグナル経路以外の栄養を必要としない経路が存在し、細胞の発育を支配していることを見出した。
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