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2005 年度 実績報告書

穀類種子におけるジベレリン情報伝達に関与する糖タンパク質の生理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17380071
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 義人  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90222067)

キーワードアラビノガラクタン蛋白質 / ジベレリン / アミラーゼ / マイクロアレイ
研究概要

1.糊粉層特異的なアラビノガラクタン蛋白質(AGP)であるOsENODL1を中心に,イネ糊粉層に存在するAGP,あるいはその大麦相同遺伝子を用いて,大麦糊粉層プロトプラストにおける一過性の発現解析を行った。しかし,安定な発現が得られず,α-アミラーゼプロモーターに対するAGP発現の効果に関しては結論が得られなかった。また,GFPとの融合タンパク質として発現したAGPは,必ずしも膜上への局在が明瞭には認められなかった。
2.OsENODL1の大麦相同タンパク質であるHvENODL1のENODドメインに対する抗体を調製した。組換え型タンパク質に対しては,本抗体は特異的な結合を示したが,大麦から抽出した当該タンパク質に結合性を示さなかったことから,本抗体を用いた機能解析には至っていない。
3.OsENoDL1を中心としたAGPのRNAiや過剰発現イネの作成を開始した。
4.AGPのジベレリン作用への関与をさらに確認するために,α-アミラーゼなどの加水分解酵素の誘導に加えてジベレリンにより誘導されるプログラム細胞死に対するβ-GlcY試薬の効果を検討した。その結果,プログラム細胞死に特徴的な液胞化現象がβ-GlcYにより抑制され,ジベレリンの広範な作用にAGPが関与しているものと思われた。
5.AGPが,どこまでジベレリン作用に特異的に関与しているかを確認するため,大麦のマイクロアレイを行った。その結果,ジベレリンで誘導されることが知られている加水分解酵素群を含め,多くのジベレリン誘導性遺伝子の発現誘導がβ-GlcY処理により抑制された。また,デハイドリンなど,α-アミラーゼ誘導に関してジベレリンと拮抗的に働くABAによって誘導されることの知られている遺伝子の発現が,ジベレリンで抑制され,さらにβ-GlcYでコントロールレベルまで回復することが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 高等植物におけるアラビノガラクタン蛋白質の構造と機能2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木 義人
    • 雑誌名

      化学と生物 44・3

      ページ: 178-184

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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