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2005 年度 実績報告書

新規メナキノン(ビタミンK)生合成経路に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17380075
研究機関東京農業大学

研究代表者

瀬戸 治男  東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (10013335)

研究分担者 須恵 雅之  東京農業大学, 応用生物科学部, 助手 (10328544)
大利 徹  富山県立大学, 工学部, 助教授 (70264679)
キーワードメナキノン / 生合成 / メナキノン生合成経路 / ホスホエノールピルビン酸 / エリスロース
研究概要

メナキノン(ビタミンK)は、人間にとっては血液凝固に必須のビタミンであり、また微生物では電子伝達系の成分として重要な役割を担っており、生命維持上必須の成分である。
我々は従来とは全く異なる新規メナキノン生合成経路が、ある種の細菌、例えばHelicobacter pyloriなどに存在することを見出した。これらの細菌には病原菌が含まれ、この経路の阻害剤は新しい作用機作を有する感染症治療薬となる可能性が高い。
この1年間の研究により、我々は以下の成果をあげた。
(1)トレーサー実験による新規経路出発物質の推定
新経路を有することが確立されている放線菌Streptomyces sp. CL190株を使用して、種々の標識実験を行った。[^<13>C-U_6]グルコースを使用した標識実験と^<13>C-^<13>C-スピン結合の解析から、グルコースが代謝されて生成したC_4及びC_2からなる化合物が生合成中間体となることが示唆された。次いで[1-^<13>C]グルコースを用いる実験により、ホスホエノールピルビン酸およびエリスロースが生合成中間体であることを決定した。更に種々のアミノ酸を、[^<13>C-U_6]グルコースと同時に添加する実験により、生合成中間体に付いての詳細な情報が得られた。
(2)新規経路関連遺伝子群の推定と実証実験;
メナキノンを有し、かつ新規経路有する菌株が保持し、既知経路を利用している大腸菌、枯草菌が持たない遺伝子をコンピューター検索することにより、これまでに新規経路に関与する候補遺伝子を5つを新経路遺伝子として見出した。更にNTGによる突然変異株(メナキノン4を添加した場合のみ生育可能な菌株)の取得にも成功した。現在これら菌株が蓄積する生合成中間体(酸性水溶性化合物)の単離、精製が進行中である。

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公開日: 2010-01-29   更新日: 2016-04-21  

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