研究課題
基盤研究(B)
1. 2型糖尿病遺伝子座:t2dm2saに存在する糖尿病遺伝子の数当初、T2dm2saは単一の2型糖尿病遺伝子から成ると推定して、SM.A-T2dm2saコンジェニック系統の保有する2番染色体A/J由来領域を断片化したサブコンジェニック系統の高脂肪食摂取下での糖尿病形質を解析することにより糖尿病遺伝子の存在場所を探索した。しかしながら、解析の結果、T2dm2saは2つ以上の複数の糖尿遺伝子より形成されていることが判明した。そこで、その一つをT2dm2saAとし、また他の一つをT2dm2saBとした。2. T2dm2saAについての解析T2dm2saAは、A/J系統の第2番染色体のセントロメアから約72Mbの位置からの4Mb領域内に位置することが明らかになった。この糖尿病遺伝子は、インスリン感受性に関与し、脂肪組織量(肥満)に寄与していることが示唆された。この領域には約80個の遺伝子が存在する。これらの遺伝子の中で、A/JとSM/Jとの間で遺伝子多型のある遺伝子を一つ見出した。この遺伝子はインスリン分泌に寄与しており、T2dm2saAの候補遺伝子として有力である。今後、A/Jマウスのこの遺伝子の機能異常について検討し、糖尿病遺伝子としての同定を目指す。3. T2dm2saBについての解析T2dm2saBは、A/J系統の第2番染色体のセントロメアから約97Mbの位置からの26Mb領域内に位置することが明らかになった。この遺伝子は、インスリン感受性に関与することが示唆された。この領域には約300個の遺伝子が存在しており、有力な候補遺伝子の選抜には至っていない。しかし、このA/J由来26Mb領域を断片化して有するサブコンジェニック系統を作出することができたので、この系統を利用して、T2dm2saBの位置の更なる絞込みと、候補遺伝子の選抜の展望を開くことができた。
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