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2006 年度 実績報告書

有機性廃棄物の混合コンポスト化と荒廃地緑化への有効再利用に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17380094
研究機関岡山大学

研究代表者

嶋 一徹  岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (80274017)

研究分担者 笹川 英夫  岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (40115572)
キーワード生態系修復・整備 / 廃棄物再資源化 / 林学 / 荒廃地緑化 / 環境
研究概要

近年わが国の産業廃棄物の総排出量は約4億トン台を推移しており、そのリサイクル率の向上が緑化工分野でも望まれている。このような状況下、本研究は有機性廃棄物の個々の特性を生かして複合コンポスト化することにより、荒廃地緑化に有効再利用するための実用的な方策を確立することを目的とした。
当該研究課題2年目にあたる平成18年には、下水汚泥の緑農地利用に際して解決すべき課題である含有重金属の土壌汚染防止に関して、高温焼却による難溶化によって溶融スラグ化に用いる熱エネルギー消費を押さえるとともに、タケ炭資材の混入による吸着・固定の可能性を実証的に示した。
すなわち下水汚泥ケーキあるいは下水汚泥コンポストに含有される主要重金属元素の存在形態を明らかにするため形態分別を行った結果、亜鉛は70〜80%が有機結合態,10〜15%が炭酸塩態として存在しており、銅も吸着態と炭酸塩態の比率が比較的高く、土壌中で溶出しやすい性質であることを明らかにした。しかし、これを電気炉内で700〜900℃の範囲で焼却処理すると、有機結合態および炭酸塩態の比率が急激に減少することで難溶化する事実が判明した。また、焼却温度700℃以上ではカドミウム、鉛などの低沸点物質を排ガスとして分離できることが判明した。
また、瀬戸内沿岸地域には治山事業の失敗から長年放置されている劣悪士壌条件の荒廃林が広く分布するが、これらの早期緑化には土壌へのリン供給が必須である。しかし、下水汚泥中のリンは1000℃以上の加熱で結晶化してしまう。これに対して700℃〜900℃の範囲では逆に有効化(可給化)することで肥料効果が発揮され荒廃地緑化に利用できることを実験的に示した。
次年度(最終年度)には、これらの成果をもとに、畜産廃棄物等との混合コンポスト化による実用的な緑化資材の開発と評価を行なう計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 環境変化の辞典 第7章1節 森林のもつ環境保全機能2006

    • 著者名/発表者名
      嶋一徹
    • 総ページ数
      484
    • 出版者
      朝倉出版

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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