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2006 年度 実績報告書

各種水質汚染物質の魚類好中球に対する免疫毒性評価と分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17380116
研究機関東京海洋大学

研究代表者

延東 真  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (80128355)

研究分担者 舞田 正志  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (60238839)
片桐 孝之  東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助手 (50361811)
キーワード水質汚染 / 免疫毒性
研究概要

一般的に稚魚は化学物質に対して成魚よりも敏感であり、免疫毒性に対しても強い影響が見られることが予想される。そのため自然界に排出された化学物質は稚魚の資源に影響を与え、そのことが個体群の減少を招くことが考えられる。そこで、稚魚に対しカドミウムおよびクロム(III)を曝露させて、以下の実験を行った。
孵化後4日のティラピア稚魚(約8mg)を排水基準および環境基準値のカドミウムまたはクロム(III)に96時間曝露し、その後E.tarda 1.0x10^6cfu/mlに調整した薄い培地(1%トリプトン、0.85%NaCl)に浸漬感染させ、死亡する時間を調べた。実験魚は死亡後直ちに固定し、HE染色、抗E.tarda免疫組織化学反応、アポトーシス検出のためのTUNEL染色を行った。
カドミウムの環境基準区(0.01ppm)及びクロム(III)の排水基準(2.0ppm)と環境基準区(0.2ppm)において、対照区とほぼ同じ時間で死亡し、紙上皮細胞の核濃縮の頻度、抗E.tarda免疫組織化学染色の陽性反応も同程度であった。カドミウムの排水基準(0.1ppm)においては、E.tarda negtiveの試験区で、試験水の影響と思われる死亡が見られた。これらのことから、カドミウムの環境基準及びクロム(III)の排水基準と環境基準は、免疫毒性が低いと評価された。本研究では化学物質in vivo暴露による魚体への影響の評価にあたって研究の方向性を示せた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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