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2005 年度 実績報告書

魚類レクチンの分子家系と生物機能の統合的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17380122
研究機関東北大学

研究代表者

村本 光二  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90157800)

研究分担者 小川 智久  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (80240901)
永沼 孝子  東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (50250733)
酒井 正博  宮崎大学, 農学部, 教授 (20178536)
中村 修  北里大学, 水産学部, 専任講師 (00306648)
キーワードレクチン / ガレクチン / 糖鎖 / グルゲア胞子 / ラムノース / インターロイキン / RTG-2細胞 / サケ科魚類
研究概要

本研究では,魚類に存在するレクチンの分子家系(ファミリー)を統合的に解析し,これらレクチンの生体防御機構などにおける生物機能の解明に資することを目的にしている。マアナゴ体表から単離した複数のガレクチン(Con1,Con2)の変異体を作成し,加速進化による温度耐性や糖鎖結合特異性の新規機能性の獲得を明らかにした。また,同じウナギ目ウツボの体表からはガレクチン・ファミリーだけでなくCタイプ・レクチンを単離して生化学的性状を調べた。さらに,サケ科魚類卵からはラムノース結合特異性レクチン(RBL)ファミリーを単離し,RBLファミリーが卵巣と肝臓で生合成されること,複数RBLがグラム陰性菌や陽性菌とリポ多糖・リポテイコ酸を介して相互作用することや,グルゲア症原因微胞子虫Glugea plecoglossiと濃度依存的に結合することを明らかにした。グルゲア胞子の膜表面糖脂質をHPTLCで分離し,PVDF膜に転写後,レクチンブロットにより,RBLは胞子膜表面糖タンパク質と糖脂質の両方に結合性を示すことを明らかにした。この結合に対してL-ラムノースは弱い阻害作用しか示さなかった。変性RBLには結合性がなく,胞子との強い結合性はRBL特有の膜構造に起因し,親和性の高い結合サイトが胞子には複数存在していると考えられる。次に,ニジマス生殖腺由来の繊維芽細胞(RTG-2)に対するRBLの作用を調べ,RTG-2細胞へのFITCラベルRBLの結合性を共焦点レーザー顕微鏡で観察した。またRTG-2にRBLを添加後,20℃で24時間インキュベートしてインターロイキン(IL)-8とIL-1βの発現量をRT-PCRにより半定量し,RBLがRTG-2細胞に結合し,0.5μM以上で濃度依存的にIL-8の発現を誘導すること,しかしIL-1βの発現には影響を持たないことを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Opsonic effect of congerins, a mucosal galectin of Japanese conger, Conger myriaster (Brevoort).2006

    • 著者名/発表者名
      O.Nakamura
    • 雑誌名

      Fish Shellfish Immunol. 20

      ページ: 433-435

  • [雑誌論文] Structure and possible function of N-glycans of an invertebrate C-type lectin from the acorn barnacle Megabalanus rosa.2005

    • 著者名/発表者名
      H.Matsubara
    • 雑誌名

      Fish.Sci. 71

      ページ: 931-940

  • [雑誌論文] Cloning and characterization of a lectin from the octocoral Sinularia lochmodes2005

    • 著者名/発表者名
      M.Jimbo
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 330

      ページ: 157-162

  • [雑誌論文] In vitro Evolutionary thermostabilization of congerin II : A limited reproduction of natural protein evolution by artificial selection pressure.2005

    • 著者名/発表者名
      C.Shionyu-Mitsuyama
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol. 347

      ページ: 385-397

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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