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2006 年度 実績報告書

ナノメートル粒径領域分散油脂の呈味への寄与ならびにナノ粒子先端機能油脂食品の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 17380123
研究機関東京海洋大学

研究代表者

大島 敏明  東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (70134856)

研究分担者 潮 秀樹  東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (50251682)
松川 真吾  東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (30293096)
キーワード機能油脂食品 / ナノ粒子 / 呈味 / 酸化安定性 / 粒径
研究概要

臨界粒径領域における呈味に与える効果の判定
前年度までに特定した化学的,生理学的特性を示す臨界粒径よりも微小粒径領域におけるエマルションについて,エマルションの粒径の相違が実験動物およびヒトの味覚に与える効果を明らかにすることを目的とした.異種の呈味物質を個別に添加した1μmおよび6μmの単分散粒径を有するマグロ油,イワシ油および大豆油トリアシルグリセロール(TAG)水中油(o/w)エマルションを調製し,o/wエマルション油脂粒径の大小が味覚に及ぼす影響を検討した.嗅覚不全処理を施したマウスに上記の粒径の異なる3種のTAG o/wエマルションを油脂の種類別に与え,二瓶選択試験を行った.うまみ(グルタミン酸ナトリウム),甘味(プロリン)および苦味(デナトニウム)を個別に加えた系においては,甘味および苦味を個別に加えた系において小粒径エマルションの飲食量は大粒径エマルションのそれを上回った.すなわち,油脂粒径の大小はある種の呈味に影響することが確認された.そこで,同様のo/wエマルションに対するヒトによる官能検査により,どの様な呈味の相違を感じ分けているかを詳細に検討したところ,苦味を加えたマグロ油TAGおよびイワシ油TAGの小粒径エマルションでは先味を弱く感じた.一方,大豆油ではこの様な油脂粒径が呈味にあたえる影響は認められなかった.以上の結果は,n-3系高度不飽和脂肪酸の割合の高い水産油脂の粒径は呈味成分を添加したo/wエマルションに対する選択性に影響することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of oil droplet sizes of oil-in-water emulsion on the taste impressions of added tastants2006

    • 著者名/発表者名
      KYOKO NAKAYA, TOMOKO KOHATA, NOBUSHIGE DOISAKI, HIDEKI USHIO^1, TOSHIAKI OHSHIMA
    • 雑誌名

      Fisheries Science 72

      ページ: 877-883

  • [図書] 均一系および非均一系における脂質の酸化安定性.水産学シリーズ-142.均一系および非均一系における脂質の酸化安定性2006

    • 著者名/発表者名
      大島敏明, 中谷恭子
    • 総ページ数
      73-91
    • 出版者
      恒星社厚生閣

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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