研究課題/領域番号 |
17380124
|
研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
塩見 一雄 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (90111690)
|
研究分担者 |
潮 秀樹 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (50251682)
石崎 松一郎 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (40251681)
|
キーワード | 魚貝類 / アレルゲン / パルブアルブミン / トロポミオシン / コラーゲン / cDNAクローニング / モノクローナル抗体 / IgE結合エピトープ |
研究概要 |
1.5種甲殻類(ホッコクアカエビ、ケガニ、ナンキョクオキアミ、カメノテ、ミネフジツボ)および8種貝類(アカガイ、アサリ、ウバガイ、トリガイ、マガキ、エゾバイ、クロアワビ、サザエ)の主要アレルゲンはいずれもトロポミオシン(TM)であることをイムノブロッティングにより確認し、カメノテとエゾバイを除く11種についてはcDNAクローニングによりTMの全一次構造を明らかにした。ミネフジツボTMのアミノ酸配列は甲殻類より軟体動物のアワビ類に近かったが、その他の3種甲殻類のTMは既知の甲殻類TMのアミノ酸配列と90%以上の高い相同性を示した。一方、貝類TMについては、クロアワビとサザエでは97%の配列相同性がみられたが、その他ではお互いの相同性は70-80%と変異が大きかった。 2.マサバパルブアルブミン(PA)のIgE結合能はEGTA存在下で著しく低下すること、PAのCa^<2+>結合にとって重要な51残基目および90残基目のAspをAlaに置換した改変タンパク質のIgE結合能は天然PAより弱いことを認め、PAのIgE結合エピトープはCa^<2+>結合と関連した高次構造に大きく依存していると推定した。 3.ニジマスコラーゲンα2鎖を5分割して大腸菌で発現し、IgE結合エピトープはC末端領域に含まれることをすでに明らかにしている。そこで、C末端領域をカバーする合成ペプチドを用いて絞り込みを行い、主要なIgE結合エピトープはCテロペプチド部分であることを示した。 4.スルメイカおよびホタテガイのTMに対するモノクローナル抗体を作製し、得られた抗体の性状を明らかにした。 5.30種魚類についてPAの含量とIgE結合能を評価し、ヨシキリザメ、メカジキなど数種魚類のアレルゲン性は著しく低いことを見いだした。
|