研究課題/領域番号 |
17380125
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
酒井 隆一 北里大学, 水産学部, 教授 (20265721)
|
研究分担者 |
神保 充 北里大学, 水産学部, 准教授 (10291650)
小池 一彦 広島大学, 生物生産学部, 准教授 (30265722)
|
キーワード | グルタミン酸受容体 / 神経毒 / 海綿 / 生理活性 / 天然物化学 / ポリアミン / ペプチド / バイオミネラリゼーション |
研究概要 |
本年度の成果の概要としてまず、1)ミクロネシア産海綿Lendenfeldia chondrodesに含まれる興奮性アミノ酸ダイシハーベインが海綿に共生する藍藻Synechocystisの一種に局在することを解明した結果を取りまとめ論文および学会発表した。この結果は藍藻がダイシハーベインの生産に重要な役割を果たしている可能性を提示するものである。2)西表島産の海綿Axinyssa aculeataに含まれる新規のプロパンアミンポリマー硫酸塩価(LCPA-Aa)が海綿においてケイ酸重合に関与している可能性を示す結果を取りまとめ論文および学会発表した。3)また、同海綿に含まれる構造中にLCPAを含む新規神経毒アーキュレインのアミノ酸配列をcDNA塩基配列から推定し、それがイモガイ毒等に見られるシステインノットと呼ばれる特異なモチーフを有する可能性を示し学会発表した。さらに、4)西表産の海綿Cinachyrella spに含まれる神経シナプス受容体の増強作用物質(AMPAKine様活性)に関しては、マウスアッセイを指標に活性成分をほぼ単離した。また本海綿に含まれるレクチンについても分離を行った。現在これらの活性を評価中である。5)神経毒作用を示すプリン誘導体についてはHEK293細胞に対しカルシウムイオン流入を確認した。構造については検討中である。6)海綿Spongosorites sp.に含まれるタンパク質について構造解析に資する効率的な分離法を見出し、マウスや培義がん細胞に対する特異な毒性を確認した。7)パラオ産海綿Raspailia spに含まれる既知のヘミケタールRaspailolがマウスに対して痙攣誘発作用を示すことを見出した。
|