研究課題/領域番号 |
17380131
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松田 友義 千葉大学, 自然科学研究科, 教授 (70159151)
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研究分担者 |
栗原 伸一 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80292671)
丸山 敦史 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90292672)
西山 未真 千葉大学, 園芸学部, 助手 (70323392)
霜浦 森平 千葉大学, 園芸学部, 助手 (40372354)
廣瀬 牧人 沖縄国際大学, 産業情報学部, 教授 (20279417)
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キーワード | トレーサビリティ / 食に対する安心 / 食品情報の信頼性 / 消費者意識 / 国際比較 |
研究概要 |
2005年度の調査結果を踏まえて、以下の点について、研究成果としてまとめた。栗原ら(2006)では、2005年に米国で実施した食品スーパーを対象とした安全表示ラベルの実態調査に基づき、米国におけるトレーサビリティおよび食品のラベル表示についての現状と規制の動向について整理した。その結果、(1)アメリカでも畜産物のトレーサビリティの導入が検討されてはいるものの、コストの問題などにより法制化が十分に進んでいないこと、(2)オーガニック食品の市場が急成長しているが、競争の激化により価格プレミアムが縮小していることが明らかとなった。Nishiyama et al.(2006)、Shimoura et al.(2006)では、2005年11月から12月にかけて、関東1都6県に在住する住民を対象としたアンケート調査結果を利用し、野菜の安全性の確保のための消費者のコミットメントのあり方について検討した。明らかになった点は以下の通りである。消費者が重視する野菜の安全性確保への消費者のコミットメントは、「要求・ネットワーク型」、「一般型」、「自立型」に分類できた。「要求・ネットワーク型」の消費者は、食品安全政策において、情報収集、政策要求、普及、学習といった行動を重視することを特徴としている。「一般型」では、安全な野菜を手に入れるための対策として、特に積極的な行動を起こそうとはしない。安全な野菜を手に入れるための対策として、農家の探索、普及・学習、自家栽培、安全な店での購入を重視している。「自立型」の消費者は、安全な野菜を手に入れるための対策として、農家の探索、普及・学習、自家栽培、安全な店での購入を重視する。(2)こういったコミットメントの違いは、社会的な属性、ライフステージ、農業に対する意識の多様性に規定されていることが明らかとなった。
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