研究課題/領域番号 |
17380133
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
鈴木 幹俊 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (90014969)
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研究分担者 |
淵野 雄二郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (60015104)
酒井 憲司 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究部, 助教授 (40192083)
本林 隆 東京農工大学, 農学部, 助手 (20262230)
大川 泰一郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (80213643)
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キーワード | 農業経済学 / 農業機械学 / 農作業論 / 環境技術 / 作物学 / 雑草学 |
研究概要 |
実態調査を、関東地域で水田プラウ耕・レーザーレベラー体系の展開が見られる千葉県印旛干拓地周辺市町村と、栃木県中・北部地域の2箇所で実施した。また予備調査を岩手県南西部和賀地区と、秋田県大潟村の2箇所で実施した。初年度の調査研究で得られた成果は以下の通りである。 1、水田プラウ耕・レーザーレベラー体系による水田の雑草防除効果により、直播が一つの作型として稲作経営に定着しつつあること(千葉県印旛地区)。2、水田プラウ耕・レーザーレベラー体系の下での排水の向上と、耕深の25cm程度(中型機械体系の場合は10センチ前後)への拡大によって、水田畑作の新しい展開が見られるようになったこと(千葉県印旛地区、秋田県八郎潟地区)。3、この農法導入経営は何れも、この農法が持つ作期拡大の可能性、高度な地力対策の可能性を背景にして、新しい「作付体系」の形成を期待していること。(千葉県印旛地区、秋田県八郎潟地区、栃木県中・北部地区)。4、水田プラウ耕・レーザーレベラー体系導入経営は、自家農産物の加工、販路の確保・拡大に意欲的であり、また環境保全型農業の実施に関心が高いこと。生産のみならずに、加工・販売の戦略を持つ経営体として自己を確立しようとしていること(千葉県印旛地区)。5、新しいタイプの経営体の出現としていいが、それが現在の担い手と同じく、「地域農業の担い手」として、地域の生産者組織に支えられて展開していることが特徴的であること。 このように実態調査を通して、水田プラウ耕・レーザーレベラー体系を導入している経営の、土地利用技術の性格、経営体の性格、について豊富な知見が得られた。引き続き調査対象を広げ調査研究を実施すると同時に、理論的な整理を同時に進行させる必要がある。
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