研究課題/領域番号 |
17380137
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
横川 洋 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (30007786)
|
研究分担者 |
富岡 昌雄 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (20074081)
仲地 宗俊 琉球大学, 農学部, 教授 (70180312)
飯國 芳明 高知大学, 大学院・黒潮圏海洋科学研究科, 教授 (40184337)
横山 秀司 九州産業大学, 商学部, 教授 (60240222)
高橋 佳孝 近畿中国四国農業研究センター, 畜産草地部, 主任研究官 (80370625)
|
キーワード | 環境支払い / GAP / 直接支払い / 環境保全型農業 / 多面的機能 |
研究概要 |
本年度、(1)福岡地区の農業環境支払いに関する研究については、田んぼの生きもの調査に関する課題の整理を行った。その成果は、福岡型環境支払いのテキストである「めぐみ台帳づくり」2006年版に反映した。また、生き物調査に関するデータを収集した。(2)滋賀県においては、環境農業直接支払い政策を導入させた要因を分析した。さらに、滋賀県環境こだわり農業を事例として、環境保全型農業を社会的受容可能性も取り込んだ「持続可能性農業」へと発展させていくべき論理とその方向性について考察した。(3)沖縄県での調査については、石垣島における赤土流出に関する関係機関への聞き取り調査および資料収集(8月)と石垣島の47戸の農家に対して赤土流出に関する実態調査および意向調査を実施(11月)した。(4)熊本県では、阿蘇草原の保全活動と環境支払いに関する調査を実施するとともに、草原保全活動にも参加した。 海外調査としては、ドイツの環境支払いプログラムを調査し、2007年度から導入予定のMEKAIIIについて調査した。その結果、新しいMEKAIIIでは、農家に提供するメニューは半分程度になる見通しであり、食料・農村地域省としてメニューの中に残したいと考えている項目は、水質保全、草地保全、化学資材の削減に関するものであり、生物的手法の適用に関するメニューや特別に保護された生息空間の保護に関するメニューも残るであろうということであった。 このような調査結果を受けて、2006年3月17日には、福岡県と合同で『環境直接支払いシンポジューム-県民とともに育む農の恵み-』が開催され、本年度の研究成果を集約し、来年度に向けての取り組むべき方針を明らかにした。
|