研究課題
基盤研究(B)
我々は、血管形成におけるSoxサブグループFの遺伝子の相補的な役割を検討するため、SoxサブグループFの遺伝子のコピー数を減少させた二重改変マウス(Sox17^<+/->/Sox18^<-/->)を作出し、解析を行なった。その結果、Sox17^<+/->/Sox18^<-/->マウスの半数が、血管形成異常を伴う肝臓辺縁部の壊死、腎臓髄質外帯の萎縮/水腎症により生後2週齢までに致死となること、残りの成熟個体においても、肝臓、腎臓の血管分岐異常の他、卵巣の機能不全(黄体の無形成)により不妊となることが明らかとなった。単離した血管内皮細胞を用いたin vitro anioenesis解析により、Sox17^<+/->/Sox18^<-/->血管内皮細胞はmirationは正常であるが、sroutin/管腔の再構築が抑制されていた。本一結果ば、SoxサブグループFが、血管のremodelingに重要な機能を担うものと推測された。次に、Sox17^<+/->/Sox18^<+/->雌マウスをSox17^<+/->/Sox18^<-/->雄と交配することにより、両遺伝子欠損(Sox17^<-/->/Sox18^<-/->)胚を作出し、両遺伝子欠失による胎齢8.25〜9.0日における血管形成の異常についてanti-PECAM抗体によりwhole mount免疫染色により表現型解析を行なった。マウス胎仔期の心臓血管発生へのSox17^<-/-> backgroundにおけるSox18欠損の影響を解析した結果、1)Sox17/Sox18が、血管内皮細胞において相補的に心筒の融合、頭側の背側大動脈の正常な形態形成に機能していること、2)胚性内胚葉が心筒のlooping、総主静脈の正常な形態形成に重要な役割を担っているととが明らかとなった。今後、血管内皮細胞でのSox17のconditional knock-outマウス、Sox7^<-/->マウスおよび全てのSoxFメンバーの欠損マウスを作出することにより、心臓血官糸におけるSoxサフグルーブFのより詳細な機能を解明することができるであろう。
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