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2006 年度 実績報告書

新しい致死性神経病原性ヘルペスウイルス病原性発現機構の病態プロテオミクス

研究課題

研究課題/領域番号 17380181
研究機関岐阜大学

研究代表者

福士 秀人  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)

研究分担者 山口 剛士  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (70210367)
柳井 徳磨  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (10242744)
キーワードヘルペスウイルス(2)(3))(5)(6) / プロテオーム / 神経病原性 / 遺伝子発現制御 / 感染症
研究概要

我々は,1993年に反芻動物であるトムソンガゼルの集団発生脳炎から新しいヘルペスウイルス(ガゼルヘルペスウイルス1型,GHV-1)を分離した.GHV-1はウマヘルペスウイルスに近縁であることから現在はウマヘルペスウイルス9型(EHV-9)と呼ばれる.EHV-9は動物種により致死性感染(ガゼル,ヤギ,イヌ,ネコ,マウス,ハムスター)および不顕性感染(ウマ,ウシ,ブタ)を引き起こす.本研究ではEHV-9の致死性神経病原性発現に関わるウイルスタンパク質を網羅的な解析により同定し,ウイルス増殖における機能と動態を明らかにすることを目的とした.
実験対象としたウイルスはEHV-9野生株および以前我々が野生株を培養細胞で長期継代し得られた非神経病原性クローンSP21である.昨年度はプロテオミクスによる病原性関連遺伝子の同定と病原性評価の基礎実験を行った.
本年度はEHV-9野生株およびSP21接種ウマ胎児腎臓(FHK)細胞および非感染FHK細胞から抽出した蛋白を泳動し、スポットの比較および蛋白の同定を行った。感染後期における比較では野生株とSP21株接種感染細胞で相違は見いだせなかった。また、マウス大脳皮質および海馬培養神経細胞における増殖能を比較したところ,野生株およびSP21株ともに感染神経細胞におけるウイルス抗原が確認された.感染性ウイルス粒子の産生について検討している.以上の結果から,神経病原性の異なるウイルス間の相違は感染前期ないし中期に発現する蛋白質にあることが示唆された.また,神経細胞への感染性が維持されていても動物個体における病原性がなくなっていることがわかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Genetic relatedness and pathogenicity of equine'herpesvirus 1 isolated from onager, zebra and gazelle2007

    • 著者名/発表者名
      Ibrahim, E.S., Kinoh, M., Matsumura, T., Kennedy, M., Allen, G.P., Yamaguchi, T., Fukushi, H.
    • 雑誌名

      Archives of Virology 152・2

      ページ: 245-255

  • [雑誌論文] Pathogenicity and immunogenicity of equine herpesvirus type 1 mutants defective in either gl or gE gene in murine and hamster models2006

    • 著者名/発表者名
      Tsujimura, K., Yamanaka, T., Kondo, T., Fukushi, H., Matsumura, T.
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Medical Science 68・10

      ページ: 1029-1038

  • [雑誌論文] 自然界におけるヘルペスウイルスの分布状況2006

    • 著者名/発表者名
      福士 秀人
    • 雑誌名

      日本臨床 64・増3

      ページ: 29-42

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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