研究課題
基盤研究(B)
細胞間相互作用の視点から、配偶子間での特異的な認識と結合を制御すると予想される二種の糖たんぱく質(卵透明帯、zona pellucida、のZP糖タンパク質および精子表面のリン脂質結合タンパク質、MFG-E8)に関する構造と機能解析を進めた。ZP糖タンパク質については、リガンドブロット法により多様な組み合わせの中でZPB1とZPCが特異的に結合し、その会合に伴い分子間S-S結合を介したZPB1の二量体化が誘導され、それに伴う立体構造の変化により精子活性化能を獲得することを示唆した。またCOS7細胞で発現、分泌させたZPCは培養上清に添加された可溶性の産卵鶏血清ZPB1と会合して細胞表面にZPB1-ZPC複合体のマトリクスを形成することを明らかにした。さらに、可溶化して分離精製したZPCを可溶性ZPB1と反応させることにより卵透明帯マトリクスのin vitroでの再構築を試み、両ZP糖タンパク質は自己重合化して光学顕微鏡下で観察できる繊維状の複合体を形成することを発見した。一方、MFG-E8に関しては、精子表面以外にも細胞から分泌されるリン脂質膜小胞(エキソソーム)に局在し、乳腺上皮細胞のアポトーシスおよび脂肪細胞分化における細胞間認識での役割を示唆した。MFG-E8が膜小胞表面に存在して小胞と細胞との相互作用に重要な役割を持つことが明らかになったことから、ZP糖タンパク質マトリクスと膜小胞会合MFG-E8との複合超分子間の相互作用の解析への展開を進めている。
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