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2006 年度 実績報告書

生体試料中の有機フッ素系化合物の微量分析法の構築とヒト暴露量の評価

研究課題

研究課題/領域番号 17390036
研究機関星薬科大学

研究代表者

中澤 裕之  星薬科大学, 薬学部, 教授 (50150173)

研究分担者 斉藤 貢一  星薬科大学, 薬学部, 助教授 (40386347)
伊藤 里恵  星薬科大学, 薬学部, 助手 (90398892)
岩崎 雄介  星薬科大学, 薬学部, 助手 (10409360)
牧野 恒久  東海大学, 医学部, 名誉教授 (30085758)
キーワード有機フッ素系化合物(PFCs) / ヒト暴露源 / ハウスダスト / 超臨界流体抽出法(SFE) / パーフルオロオクタン酸(PFOA)
研究概要

有機フッ素系化合物(PFCs)は,利便性の高さから我々の日常生活用品に広く使用されている.PFCsは一般に分解し難く,長期にわたり生活環境に残留することが報告されている.また,実験動物に対して,催奇形性,甲状腺ホルモンかく乱作用及び発ガン作用が報告されていることから,新たな環境汚染物質としてヒトへの影響が懸念されている.そのため,ヒト暴露評価に関する研究が,望まれている.そこで,本研究においては,PFCsのヒト暴露評価を目的とし,母体血や臍帯血などのヒト生体試料の分析法を構築した.また,これまで我々の研究において,PFCsのひとつであるPFOSが,母体血から臍帯血に移行すると分かっており,母乳への移行も懸念されたため,母乳中PFCsの分析法も開発した.
母体血などの血液試料は,前処理にオンライン固相抽出である,カラムスイッチング法を用い,分析法の簡便化を図った.また,母乳中のPFCsは非常に低濃度であり,高倍率な濃縮を必要としたため,カートリッジカラムを用いた固相抽出(SPE)を行った.PFCsの測定には高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法(LC-MS/MS)を採用し,高精度かつ高感度な分析法を構築した.また,母体血,臍帯血および母乳中のPFCs濃度を比較し,暴露状況および移行性を検討した.血液試料は,前年度に報告したカラムスイッチング-LC-MS/MS法を用いて,定量した.
SFE-LC-MS/MSを用いることで,母乳中のPFCs測定が可能になった.本分析法を母乳試料X検体に適用したところ,すべての検体からPFCsが検出された.また,母体血中PFCs濃度と母乳中濃度を比較したところ,母体から母乳への移行が確認されたことより,子どもが臍帯血につづき,母乳によってもPFCsに暴露されると考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 超臨界流体抽出-高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法によるハウスダスト中パーフルオロ化合物の定量2006

    • 著者名/発表者名
      勝又常信, 中澤裕之ら.
    • 雑誌名

      分析化学 55

      ページ: 955-961

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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