研究概要 |
1)時計遺伝子欠損マウス(clock mutanat),視交叉上核破壊ラットを用いて非拘束下に体温計測を行うシステムを確立した。また外的に体温を変動させるために脳温(ラット)を変動させる、温水環流サーモードシステムを開発し、安定した生理学データが採取されている。あるいは環境温度の変動によりマウスの体温を変動させるプロトコールを確立した。現在はこのシステム、プロトコールにて体温と末梢の時計遺伝子の発現がいかに影響を受けるか調べる実験を開始している。1日のうち4時間ごとに実験動物を殺し、視床下部の脳組織、肝臓、筋肉の組織を採取の後、RT-PCR法にて時計遺伝子Per1,Per2の発現を半定量している。この際動物の体温を一定にした場合と変動させた場合に分け遺伝子の発現パターンが中枢での時計発現が存在しない場合いかに影響を受けるか検証中である。 2)脳スライス標本を用いて視床下部、特に体温調節と関係の深い内側視索前野での温度感受性ニューロンの温熱反応生が生物時計の最上位中枢である視交叉上核の存在下にいかに影響を受けるか調べるシステムを確立中である。64ch細胞外電位測定システムの確立途中であり、視交叉上核と内側視床下部の電位同時測定法の確立のための方法を開発途中である。また同時に脳スライスにAVP,VIPなどの視交叉上核に関係するホルモンを加え内側視索前野での温度反応性を検証するプロトコールを検討中である。
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