研究課題/領域番号 |
17390099
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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研究分担者 |
井本 逸勢 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30258610)
奥山 虎之 国立成育医療センター, 特殊診療部, 医長 (40177192)
羽田 明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00244541)
蒔田 芳男 旭川医科大学, 医学部・小児科学講座, 助手 (20271778)
岡本 伸彦 大阪府母子保健医療総合センター, 参事 (30416242)
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キーワード | ゲノム / 染色体異常 / CGH / 遺伝子診断 / マイクロアレイ / 精神発達遅滞 / 遺伝疾患 / 網羅的解析 |
研究概要 |
従来の染色体検査を代替・補完するゲノム解析ツールとして作製したGDアレイを14の医療機関と連携を組み、実用化に向けたfeasibility studyをおこなっている。既に、236例の未知先天異常症の解析を行い、うち36例(15.3%)に潜在的染色体異常を検出し、実用レベルの段階であることが検証されつつある。これら全症例でリンパ球LCL化を実施しておりバイオリソースとしての保存体制も整備されている。本研究成果は日経新聞朝刊(2006年11月6日)で紹介された。精神発達遅滞(MR)の10〜20%はX染色体に座位する遺伝子が原因とされている。このことから、X-tilingアレイを用いたMR関連遺伝子座の探索とMR関連遺伝子の同定を積極的に進めた。その結果、原因不明とされているSchinzel-Giedion症候群(SGS)の患児でXq22.3に1.1メガベースの重複を検出し、同領域内に座位するIL1RAPL2が本疾患の原因遺伝子である可能性を示した。(Hayashi et al., J Hum Genet 2007)さらに、46, XX, t(X;15)(q28;p11.2)の均衡型転座を持つ女児と、核型正常で早期発症MRなどを伴う非典型的ハンター症候群の男児の2例においてFMR2の欠失変化を微細構造異常として検出し、これがMRの症状発現の原因になっている可能性を示した。(Honda et al., AM J Med Genet 2007)
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