研究課題/領域番号 |
17390099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
稲澤 譲治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30193551)
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研究分担者 |
井本 逸勢 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (30258610)
奥山 虎之 国立成育医療センター, 特殊診察部, 医長 (40177192)
羽田 明 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00244541)
蒔田 芳男 旭川医科大学, 医学部・小児科学講座, 助手 (20271778)
岡本 伸彦 大阪府母子保健総合医療センター, 参事 (30416242)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | ゲノム / 染色体異常 / CGH / 遺伝子診断 / マイクロアレイ / 精神発達遅滞 / 遺伝疾患 / 網羅的解析 |
研究概要 |
従来、100キロベース(kb)〜数メガベース(Mb)レベルのゲノム構造異常を全染色体にわたり俯瞰的に検出する技術は存在しなかった。これを克服するものとして以下のin-house CGHアレイを開発した。(1)4523個のBACクローンを配置した全ゲノムをカバーする高密度アレイ、(2)染色体1p36の20Mbを間断なくカバーしたアレイ、(3)癌関連遺伝子800種類の解析を可能とする「がん個性診断」用アレイ、(4)X染色体を1003個のBACで埋め尽くした高密度アレイ、(5)既知遺伝疾患、染色体異常症の診断アレイ。特に(5)MCGGDアレイはこれらを用いた診断システムを民間臨床検査会社に技術移転し、遺伝診療の染色体検査の代替・補完検査技術としての実用化が取り組まれている。また、これらを駆使した種々の奇形症候群や病態形成に染色体異常症が疑われる本態不明の遺伝疾患において疾患特異的なゲノム異常領域候補が明らかになってきており、原因遺伝子の探索の糸口となるものと期待している。具体的な成果として精神発達遅滞患者の2例において新たにFMR2遺伝子の転座切断点での破壊例と微細欠失例を明らかにした。また、t(1;9)均衡転座がある精神発達遅滞患者でゲノムアレイを実施したところ9p転座切断点にサブテロメアの微細欠失を検出した。これにより本症例が9pサブテロメア欠失症であることを明らかにした。本例のように、従来法では全く明らかにできなかった100kbオーダーの微細ゲノムコピー数の検出が可能となった。
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