研究課題
カールツアイス社製蛍光顕微鏡、CCDカメラ、カリオタイプソフトウエアの設備が完了し、加えてニコン社製蛍光顕微鏡セットを設備した。さらに、18年も共同研究者であるSteven Poon博士をカナダのBCがんセンターから招聘し、テロメア測定のソフトウエアであるtissue Telo version 2をインストールしテロメア長測定に関する設備を強化した。以上により、細胞分裂中期の染色体長・短腕別テロメア長(本邦1番目)と組織切片上(本邦1番目)でテロメア長の測定が可能となり、データが集積してきた。1.正常食道上皮の基底層は棘細胞層よりもテロメアは長く、上皮の幹細胞は基底層にあることが示唆された(Oncologyにリバイス中)。2.正常胃粘膜、胃癌細胞のテロメア長を終了し、Hum Patholにアクセプト済みです。3.乳腺、乳癌、大腸粘膜上皮、甲状腺癌細胞の組織切片上で、細胞別にテロメア長測定が進行中で、乳腺は論文投稿中である。大腸粘膜のcrypt底の細胞はテロメアが長く、幹細胞の存在を示唆するデータを得た。4.組織切片上のQ-FISH法により、がん細胞と非癌細胞ではテロメアとセントロメアの光度比(T/CR)には、大きな差のあることがわかり、両者の鑑別診断に利用できることがわかった(特許)。5.7種のTIG細胞の細胞老化に向けての染色体長・短腕別テロメア長の推移を測定した(論文作成中)。6.食道上皮細胞(担癌)と癌細胞の染色体長・短腕別テロメア長を測定し、長・短腕の間にはテロメア長に差のないことと、がんでは15-10%短いこと、特異的にテロメアの短縮した染色体のないことを証明した(論文作成中)。7.早老症であるワーナー症候群とダウン症候群患者由来の細胞の染色体長・短腕別テロメア長測定した。ワーナー症候群でテロメア短縮のin vivoでの加速(論文作成中)と、ダウン症候群では21番染色体上のテロメアの長さが他の染色体のテロメアと有意差のないことを証明した(論文作成中)。
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Human Pathology in press
International Journal of Molecular Medicine 18・1
ページ: 9-16
Experimental Gerontology 41・9
ページ: 882-6