研究分担者 |
今西 健一 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20132920)
八木 淳二 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70182300)
藤巻 わかえ 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90256496)
加藤 秀人 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00241084)
松田 義雄 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10339020)
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研究概要 |
トキシックショック症候群(toxic shock syndrome, TSS)は黄色ブドウ球菌感染症のなかでも最も重症化あるいは致死性の高い疾患である。1998年には新生児のTSS,新生児TSS様発疹症(neonatal TSS-like exanthematous disease, NTED)を提唱した(N.Takahashi, et al. Lancet 351, 1614 1989)。スーパー抗原TSST-1(TSS toxin-1)による応答性Vβ2+T細胞の過剰活性化に続く過剰のサイトカインが疾患発症機序に一義的に関与している。NTBDの多くは重症化することなく自然治癒するが、今回成人のTSSのように重症化し、かつ応答性T細胞が成人T細胞と類似の動態を示す症例を経験したので報告した。患児はDIC(多臓器不全)の状態を示し、また冠動脈の拡張を認めた。応答性Vβ2+T細胞は成人の場合のように長期間増幅を続けた。黄色ブドウ球菌スーパー抗原による疾患の発症機序についてレビュー論文を作成した。そのほかに関連のレンサ球菌由来スーパー抗原Streptococcus dysgalactiae-derived mitogen, (SDM)の立体構造と新規のスーパー抗原Streptococcus dysgalactiae mitogen G(SDMG)について解析を報告した。
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