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2006 年度 実績報告書

エイズ・白血病ウイルス感染ヒトCRM1発現小動物モデル

研究課題

研究課題/領域番号 17390131
研究機関北海道大学

研究代表者

志田 壽利  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00144395)

研究分担者 大橋 貴  北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10282774)
キーワードHTLV-1 / HIV / ラットモデル
研究概要

近交系が確立され、遺伝子操作が可能なラットにHIVやHTLV-1が感染できるならば、治療法と予防法の開発に大いに役立つ。ラット上皮細胞株、T細胞株、マクロファージ株を含む種々の細胞株における感染の各段階を調べる事により、HIVの増殖に必用なヒト因子の要求性と抑制因子を検討する。そして、同定された因子を発現又はノックアウトするトランスジェニック(Tg)ラットを作成することを目的とした。又、HTLV-1のヒト-ラット種間バリアーとして我々はCRM1を同定し、ヒトCRM1を発現するTgラットを既に作成している。そこで、本ラットへのHTLV-1の感染と増殖効率を調べる事を第2の目的とした。
ラット細胞におけるHIVの増殖過程を調べ、増強因子と抑制因子を検索した結果、以下の結論を得た。(1)侵入過程にはマクロファージにはないT細胞特異的なcyclophilinA依存的な阻害因子がある。(2)ヒトcyclinT1とCRM1の導入によりT細胞で100倍以上のGagの産生増強がある。(3)上皮系細胞では強感染性、T細胞では弱感染性のウイルスが作られる。又、ヒトCD4/CCR5/CXCR4/CRM1/CyclinT1のトランスジェニックラットを作製した。
ヒトCRM1を発現するTgラットのT細胞にHTLV-1を感染させるとヒトT細胞と同等のHTLV-1が産生された。次いで、本Tgラットの個体にHTLV-1感染細胞を腹腔内に接種すると、胸腺へのウイルスの広がりが見られた。しかし、体内ウイルス量には大きな違いが無かった。このことは、CRM1以外に個体レベルでの増殖を決める因子が有る事を示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Enhanced Replication of Human T-cell Leukemia Virus Type 1 in T Cells from Transgenic Rats Expressing Human CRM1 That Is Regulated in a Natural Manner.2007

    • 著者名/発表者名
      Ryo Takayanagi, Takashi Ohashi, et al.
    • 雑誌名

      J. Virol. 81 (in press)

  • [雑誌論文] SARS-CoV spike protein-expressing recombinant vaccinia Virus efficiently induces neutralizing antibodies in rabbits pre-immunized with vaccinia virus.2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Kitabatake, Shingo Inoue, et al.
    • 雑誌名

      Vaccine 25

      ページ: 630-637

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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