研究課題/領域番号 |
17390165
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
上平 憲 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80108290)
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研究分担者 |
山田 恭暉 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60145232)
菅原 和行 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 技術職員 (30380950)
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キーワード | lymphoma / MIC / Southern blot / clonality / oncogene / CDR3 / BCL-1,-2,-6 |
研究概要 |
19年度は研究計画の3年目にあたり、以下の成果を挙げた。 1)検体バンクは造血器腫瘍、癌患者血清などからgenomic DNAを抽出して順調に症例数が増加しATLを中心とする世界的にも貴重なバンクリソースが構築されつつある。血清DNAについてはその質(DNA integrity)・検査用としての適格性にいて検討し、その成果を報告した(Laboratory Hematology 13:1-5、2007)。形質検査については、FCM data bankが順調に成長し、新たなFoxp3 markerを追加した。 2)遺伝子検査の開発は、今年度はIgGの単クロン性再構成を微量検体にて迅速行うPCR法を開発・確立してInt J Lab Haematolに報告した。また、未知の転座遺伝子を含めたIgHキメラを検出するLong Distance PCR法の迅速法の開発に取りかかり、今その検証を行っている。 3)がんの病態解析についてはATLを多段階発がんのモデルとして、Foxp3、HBZ、Taxの発現の網羅的な解析をおこない、そのインバランスな発現と腫瘍化の関係を提唱した。また、がんに最も普遍的に観察されるがん抑制遺伝子p53の変異のSSCP法による院内標準化を確立し、臨床検体に応用しつつある。尚、従来線維症のbiomarkerとされていた血清KL-6は、がんの進展度と有意に相関することを発見し、現在特許申請中である。 20年度は、成果のまとめと開発した遺伝子検査法のclinical settingを試みる
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