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2006 年度 実績報告書

赤色球ポリアミンの生活習慣病予測因子としての意義と酸化ストレス指標としての有用性

研究課題

研究課題/領域番号 17390184
研究機関名古屋大学

研究代表者

近藤 高明  名古屋大学, 医学部, 助教授 (00195900)

研究分担者 高木 健次  名古屋大学, 医学部, 助教授 (80126870)
高木 健三  名古屋大学, 医学部, 教授 (50093050)
豊嶋 英明  名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10023657)
上山 純  名古屋大学, 医学部, 助手 (00397465)
キーワードポリアミン / メタボリック症候群 / スペルミジン / スペルミン / 最終糖化産物 / 糖化抑制 / 中性脂肪
研究概要

健常成人集団を対象にした疫学的解析手法により、メタボリック症候群に関連する危険因子(MRF)の生化学データと血中ポリアミン値(スペルミジン;Spd、スペルミン;Spm)との関連性を明らかにする目的で断面的研究を行った。
対象者は北海道Y町で2005年8月に実施された住民健診受診者のうち、インフォームドコンセントが得られた男性(40歳以上)の90名、閉経後女性(50歳以上)の136名である。検体は-85℃で凍結保存された全血で、融解後、麦由来のポリアミン酸化酵素(OSPOおよびBSPO)を利用して既報に従い比色定量分で析法し、ヘマトクリット値で補正した。次いで統計解析により、4分位化された血中ポリアミン値(Spd+Spm値、Spm値)とMRF(総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、HbAlc)との関連性を、共分散分析モデルにあてはめ解析した。
その結果、ポリアミン値は男女ともHbAlcの上昇と負の関連性を示した。従来から実験的研究では、ポリアミンがアミノ酸の最終糖化産物の生成を抑制すると報告されているが、健常者の生体内での生理的な濃度範囲でもポリアミンによるアミノ基の糖化抑制が起きていると推測された。また男性ではポリアミン値と中性脂肪値との間に有意な正相関が見られたが、他の血清脂質との間には有意な関連性が見られなかった。この関連性を説明する詳細な機序は不明であるが、ポリアミンがZuckerラット脂肪組織で脂肪分解を抑制し脂肪合成を促進するという報告から、健常男性での中性脂肪代謝に対しても同様な機序が関与していると推測される。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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