研究課題/領域番号 |
17390190
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
井上 幸紀 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (50254397)
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研究分担者 |
切池 信夫 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (60094471)
圓藤 吟史 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (20160393)
林 朝茂 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (10381980)
佐藤 恭子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (00381989)
長谷川 健 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 非常勤講師 (40398417)
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キーワード | 職業性ストレス / うつ病 / 性格 / ストレス対処方法 / 郵政公社 / 教職員 / 労働者 / 質問紙 |
研究概要 |
職業性ストレスと抑うつ気分の関連に関する研究として日本郵政公社近畿支社職員10540名にSDS,NIOSH調査票、短縮版POMS、東大式エゴグラムなどからなる質問紙を配布、7543名から回収し、7071名(有効率93.7%)の有効データを得た。全体の12.4%に抑うつ気分の存在を認め、勤務地、所属部署などによる差を認めた。役割葛藤、役割の曖昧さ、仕事量、仕事が自分の思い通りにできないこと、上司・同僚・家族による支援の少ないほど抑うつ気分は高く、抑うつ気分と緊張及び不安感、敵意と怒り、疲労感、思考力の低下、活力の減少に関連を認めた。性格傾向としては、他者への批判力が少なく、他者許容性が低く、合理的な判断を欠き、自由な自己表現を抑え、他人によく思われようとすることが抑うつ気分と関連していた。これら結果は日本郵政公社近畿支社職員を対象とした講習会で示すとともに、産業保健スタッフに対して教育を行った。教育の成果は今後再調査を行い評価していく予定である。 教職員の職業性ストレスについても検討を行う目的で、平成19年度に同様の調査、解析、講習会による結果の提示を行うように大阪市教育委員会と打ち合わせを行った。 患者群として大阪市立大学神経精神科外来を受診した就労しているうつ病患者に対し研究内容を説明し、同意を得られた場合に質問冊子の配布と回収を行った。この場合の質問紙は上記内容に加え、ストレス対処方法を検討するCISSを加えた。加療による症状改善後に再び同様の質問紙を実施し、抑うつ気分が職業性ストレスに影響を与えているかどうかの縦断的解析を行う。現在20名以上のうつ病労働者の治療開始時データを集積し、今後症状改善後のデータを収集する。
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