研究課題/領域番号 |
17390198
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
舟山 眞人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40190128)
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研究分担者 |
金武 潤 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90326661)
境 純 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20431504)
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キーワード | 乳幼児突然死 / うつぶせ寝 / 再呼吸 / 人形実験 / 吸気酸素濃度 |
研究概要 |
うつ伏せ寝は乳幼児突然死の重要な危険因子として知られており、この原因仮説の一つに、寝具のガス拡散性の悪さに基づく再呼吸説がある。本研究は人形実験システムと数学的解析により、再呼吸現象を定量的に評価しようという試みである。 本年度は過去2年間の成果を基に26例の乳児突然死症例で、うつ伏せ寝あるいは寝具が顔面に被さっていたものについて、寝具環境の評価を行なった。発見状況を再現する形で人形と寝具を配置したところ、FiCO2が4.8%未満にとどまる比較的ガス拡散性が良好な寝具環境であった症例が4例、4.8〜8.8%の症例が4例、8.8〜10.4%が8例、10.4〜12%が3例、機器の測定限界である12%を越えた症例が7例あった。また、いずれの測定でも5〜6分以内にFiCO2は定常状態に達した。ちなみに上記のFiCO2値を昨年度の成果であるFiO2換算式に当てはめると、それぞれ15%を越える症例、15〜10%、10〜8%、8〜6%、6%以下、に対応する。このようにいくつかの症例ではガス拡散性の悪い寝具環境の中で死亡しており、再呼吸、即ち、窒息の関与が示唆された。また酸素濃度の換算値からは、短時間で死に至るほどの低酸素状態に陥る可能性も示唆された。 もちろんこれらはシミュレーションの域を出ず、動物実験によって吸気酸素濃度の変動を実証することが待たれるが、少なくとも本システムにより再呼吸に関連する寝具環境を客観的に評価することができた。
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