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2006 年度 実績報告書

重症肝不全克服のための肝幹細胞を用いた再生医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17390214
研究機関山形大学

研究代表者

河田 純男  山形大学, 医学部, 教授 (90183285)

研究分担者 冨樫 整  山形大学, 医学部, 助教授 (60192209)
齋藤 貴史  山形大学, 医学部, 助教授 (80250918)
斉藤 孝治  山形大学, 医学部, 講師 (90250919)
菅原 一彦  山形大学, 医学部, 助手 (70333953)
伊藤 純一  山形大学, 医学部, 助手 (90344788)
キーワード重症肝不全 / TPO / SCF / 自家骨髄移植 / 骨髄細胞 / FGF2 / 肝幹細胞 / 再生医療
研究概要

従来から骨髄間葉系幹細胞を用いて、培養系で肝細胞の形質を発現させるべく検討を加えてきた。18年度は、ラット肝障害モデル(2-acetylaminofluorene,2-AAF,投与モデル、および四塩化炭素障害モデル)の脾臓に、あるいは肝へ直接に骨髄細胞を移植し、移植細胞が肝においてアルブミンなどの肝特異的な蛋白の発現を惹起するかどうかを検討した(Okumoto K, Saito T, Kawata S, et al.J Gastroenterol 2006;41:62-69)。なお、この骨髄細胞はgreen fluorescent protein(GFP)トランスジェニック・マウス由来であり、マーカーとしてGFPを発現している。移植した骨髄細胞は四塩化炭素投与ラットの肝に存在することが確認されたが、2-AAF投与ラットでは観察されなかった。骨髄細胞の肝への出現は脾臓への接種よりも肝に直接接種するほうが効率的であった。さらに、両モデルにおける肝HGFおよびFGF mRNA発現を検討すると、四塩化炭素障害モデルでより発現が亢進していた。
さらに、骨髄細胞と肝幹細胞株(HSL株)を共培養すると、互いに分化・増殖を促進することを見出した。とくに、骨髄細胞から分泌されて、肝幹細胞株を肝細胞に向けて分化させる液性因子を同定するために、DNA microarrayを用いて発現遺伝子を網羅的に解析した。その結果、発現が2倍以上である遺伝子群の中からFGF2に着目し、肝幹細胞株にFGF2を添加すると、肝幹細胞株の増殖は促進しないが、その分化を促進することが明らかになった。また、肝幹細胞株はFGF2受容体を発現することを確認できた(submitted)。今後は肝幹細胞株から分泌され、骨髄細胞の分化・増殖を促進する因子の検索を行い、移植骨髄と肝細胞系と相互作用を明らかにすることにより、自家骨髄移植を効率的に実施できる方法の樹立を目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Characteristics of rat bone marrow cells differentiated into a liver cell lineage in the injured liver.2006

    • 著者名/発表者名
      Okumoto K, Kawata S, et al.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol Vol 41

      ページ: 62-69

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Impaired portal circulation resulting from L-arginine deficiency in patients with lysinuric protein intolerance.2006

    • 著者名/発表者名
      Takeda T, Kawata S, et al.
    • 雑誌名

      Gut Vol 55

      ページ: 1526-1527

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Association of transforming growth factor-beta l functionalpolymorphisms with natural cleorance of hepatitis C virus.2006

    • 著者名/発表者名
      Kimura T, Kawata S, et al.
    • 雑誌名

      J Infect Dis Vol 193

      ページ: 1371-1374

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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