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2006 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルスレプリコン系によるHCV増殖機構の解析とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 17390216
研究機関山梨大学

研究代表者

榎本 信幸  山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (20251530)

研究分担者 前川 伸哉  山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 講師 (70397298)
キーワードC型肝炎ウイルス / レプリコン / 自然免疫
研究概要

●HCVレプリコン増殖細胞では細胞内2本鎖RNAに対する自然免疫系が作動し、Toll-like receptor 3(TLR3)あるいはRIG-Iといった2本鎖RNAセンサー分子によるインターフェロン誘導遺伝子の活性化が想定される。しかし、実際にはレプリコン増殖細胞ではこれらの系は十分機能していない。実際、申請者らの検討では、レプリコン細胞は2本鎖RNA刺激であるpolyICに反応せず、また、IRF3の活性化障害、IRF1の発現低下が認められる。
●HCVレプリコン細胞においてTLR3およびRIG-I自身およびその下流のTRIF, TBK, IRF3などのシグナル分子の発現を、siRNAおよび強制発現により制御し、レプリコン増殖の変化を解析することにより、HCV増殖に対する自然免疫系の影響を検討した。
●その結果、HCV増殖細胞においてはRIG-I、MDA-5、およびIPS-1依存性のIRF-3活性化によるISRE活性の抑制が認められた。HCVの各非構造蛋白質を個別に発現させると、これらの抑制活性はNS3/4A蛋白の発現時に認められ、他の非構造蛋白発現では認められないことから、NS3/4Aが自然免疫抑制によるHCV持続感染増殖に関与していることが示唆された。
●高増殖株であるHCV-Nと低増殖株であるHC-J4を相互に組み換え、増殖力に関与するHCV遺伝子領域を探索するとNS3および3'UTRがHCV-N由来である場合にHC-J4の増殖力が増強することが明らかとなった。HCV-N由来のNS3はIRF-3活性化を強く増強するのに対して、HC-J4由来のNS3はIRF-3抑制活性が弱かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Site-specific mutation of the interferon sensitivity-determining region (ISDR) modulates hepatitis C virus replication.2006

    • 著者名/発表者名
      Kohashi T, Enomoto N, et al.
    • 雑誌名

      J Viral Hepatitis 13

      ページ: 582-90

  • [雑誌論文] Negative regulation of intracellular hepatitis C virus replication by interferon regulatory factor-3.2006

    • 著者名/発表者名
      Yamashiro T, Enomoto N, et al.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol 41

      ページ: 750-7

  • [雑誌論文] Expressional screening of interferon-stimulated genes for antiviral activity against hepatitis C virus replication.2006

    • 著者名/発表者名
      Itsui Y, Enomoto N, et al.
    • 雑誌名

      J Viral Hepatitis 13

      ページ: 690-700

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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