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2005 年度 実績報告書

気管支ぜん息における気道平滑筋細胞と炎症性細胞のクロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 17390242
研究機関東京大学

研究代表者

滝澤 始  東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80171578)

研究分担者 出崎 真志  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30251250)
幸山 正  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00302703)
キーワード気道平滑筋細胞 / 細胞遊走 / 細胞内シグナル経路 / 細胞増殖 / 気道リモデリング / 炎症性細胞 / サイトカイン / 成長因子
研究概要

初年度の研究計画に基づき、まずヒト気道平滑筋細胞を培養し、ビメンチン及びalpha-smooth muscle actin(αSMA)陽性であり形態学的にも平滑筋細胞であることを確認した。この細胞由来のサイトカイン、成長因子の包括的な検出を、各種刺激下にhuman cytokine protein array (RayBio)により、約70種類のサイトカイン・ケモカイン・成長因子のタンパク発現を包括的に評価した。その結果、TGFbeta, TNFalpha, IL-8など数種類のサイトカインや成長因子の産生が検出された。これら分子の中には既報のものを含め肥満細胞などに遊走活性を示しうるものがあり、さらに検討を進めている。一方、ヒト気道平滑筋細胞の遊走について、ヒト線維芽細胞及びその分化した筋線維芽細胞myofibroblastと比較しながら、遊走についてBoyden chamberにて検討を行い、とくに後者においてC-reactive protein (CRP)が内因性の制御因子であることを見出した。さらに、遊走の細胞内機構として、ストレス応答性キナーゼの一種p38 mitogen activated kinase (MAPK)のリン酸化が重要であり、CRPがそのリン酸化を抑制することも明らかにした(投稿準備中)。また、喘息の気道においてクロストークが予想されている肥満細胞由来の代表的メデイエーターのヒスタミンに関しては、これら間葉性細胞の遊走を制御することを見出した(投稿中)。今後とくに平滑筋細胞における細胞内シグナル経路について検討をすすめる予定である。気道リモデリングにおいては、気道平滑筋細胞の局所における増殖反応が関与すると推定される。肺線維芽細胞において見出したTh2サイトカインやTGFbetaの調節作用が気道平滑筋細胞においても見られるか否か検討中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] TGF-beta1 and serum both stimulate contraction but differentially affect apoptosis in 3D collagen gels.2006

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi T et al.
    • 雑誌名

      Respir Res 2;6:

      ページ: 141

  • [雑誌論文] Additive effect of diesel exhaust particulates and ozone on airway hyperresponsiveness and inflammation in a mouse model of asthma.2005

    • 著者名/発表者名
      Jang AS et al.
    • 雑誌名

      J Korean Med Sci 20(5):

      ページ: 759-763

  • [雑誌論文] Leukotriene D4 potentiates fibronectin-induced migration of human lung fibroblasts.2005

    • 著者名/発表者名
      Kato j et al.
    • 雑誌名

      Clin Immunol 117(2):

      ページ: 177-181

  • [雑誌論文] Bronchial epithelial cells in allergic reactions2005

    • 著者名/発表者名
      Takizawa H
    • 雑誌名

      Curr Drug Targets Inflamm Allergy 4(3):

      ページ: 305-311

  • [雑誌論文] The effects of inhalation of diesel exhaust on murine mycobacterial infection2005

    • 著者名/発表者名
      Hiramatsu K et al.
    • 雑誌名

      Exp Lung Res 31(4):

      ページ: 405-415

  • [雑誌論文] Lung Remodeling in Asthma : A New Target of Anti-Asthma Therapy2005

    • 著者名/発表者名
      Kikuchi K et al.
    • 雑誌名

      Drug Design Reviews-Online, Vol.2, No.2

      ページ: 129-136

  • [図書] ディーゼル排気微粒子と気道上皮細胞、in Annual Review 呼吸器2006

    • 著者名/発表者名
      滝澤 始【分担】
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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