研究課題/領域番号 |
17390302
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
山口 清次 島根大学, 医学部, 教授 (60144044)
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研究分担者 |
深尾 敏幸 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70260578)
長谷川 有紀 島根大学, 医学部, 助教 (00362921)
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キーワード | 有機酸代謝異常症 / 脂肪酸代謝異常症 / 質量分析 / Fast-GC / MS / 酵素診断 / 遺伝子解析 / 国際情報交換 / 中国:ベトナム:インド |
研究概要 |
1)タンデムマスによる診断、マススクリーニングの推進:平成18年に24,464人の新生児を検査し、3例の疾患を発見した。無症状のうちに対応して3例ともに異常なく発育している。また発症後にGC/MSとタンデムマス分析によって診断した患者は28例であった。タンデムマスによって脂肪酸代謝異常症は4例発見した。 2)酵素診断、活性評価法の開発:培養皮膚線維芽細胞とタンデムマスを利用して脂肪酸代謝異常を診断する方法を確立した。患者の細胞12例(VLCAD)欠損症8例、3頭酵素欠損症3例、CPT2欠損症1例、グルタル酸血症2型12例)でチェックしたところ、全例感度よく分析できることがわかった。またVLCAD欠損症、グルタル酸血症2型では、重症型と軽症型が知られているが、この方法によって区別できることを確認した。 3)培養環境によるβ酸化系への影響:小児では高熱疾患によって急性脳症を起こすことがある。41℃の高熱環境でβ酸化異常症の細胞を培養したところ、中鎖脂肪酸の酸化は亢進し、長鎖脂肪酸の酸化が抑制されることがわかった。また高脂血症治療薬フィブラートを添加すると、β酸化異常の抑制が改善することもわかった。 4)病因解析:グルタル酸尿症2型日本人患者13例の遺伝子型と臨床型の関連を明らかにした。遺伝的にはヘテロジーナスであること、3種類の欠損タンパクが知られているが、欠損するタンパクの種類によって重症度は分類できないこともわかった。 5)国際協力の推進:外国(特にアジア、中国、ベトナム、インドなど)から分析依頼を受けた。有機酸脂肪酸代謝異常の疾患内訳は、ベトナムやインドなど熱帯に近い地域と日本のそれとは異なることがわかってきた。
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