研究課題/領域番号 |
17390319
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
白川 治 近畿大学, 医学部, 教授 (40243307)
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研究分担者 |
前田 潔 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80116251)
西口 直希 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10362774)
柳 雅也 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10418775)
上野 易弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30184956)
主田 英之 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90335448)
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キーワード | 自殺 / 生物学 / 遺伝子多型 / 遺伝子発現 / 扁桃体 / 神経内分泌 / 神経画像 / 認知機能 |
研究概要 |
本年度は、主に寛解期にある気分障害患者(解析対象76名)で、致死的な自殺企図歴の有無を指標にした自殺傾性と、抑うつの評価:GDS(Geriatric Depression Scale)・BDI-II、絶望感の評価:BHS(Beck Hopelessness Scale)、攻撃性の評価:BAQ(Buss-Perry Aggression Questionnaire)、死生観の評価:DPS(Death Perspective Scale)、性格評価:NEO-PI-R、との関連を検討し、以下の結果を得た(投稿準備中)。1、GDS:総得点、各項目ともに自殺企図歴の有無で有意差はなかった。2、BDI-II:総得点は自殺企図歴の有無で有意差がなかったが、Q8(自己批判)が自殺企図歴有で有意に高かった。3、BHS:総得点は自殺企図歴の有無で有意差がなかったが、現在の幸福感因子で有意差がみられた。4、BAQ・DPS:各下位項目ともに自殺企図歴の有無で有意差はなかった。5,NEO-PI-R:神経症傾向のみが自殺企図歴有で高い傾向にあった。また、自殺との相関が見出された遺伝子多型として、RGS2遺伝子多型(Cui H etal,2007)、OPRMl Asn40Asp(Hishimoto, et. al.2008)を同定した。さらに、情動刺激を伴う概念単語の提示課題と「過去のNegative/Positive episode想起」「将来のNegative/Positive episode予想」課題を作成し、fMRIによる評価を行った。H19年より1.5Tから3TのMRIに移行となったため、気分障害(双極1型障害)6名でのみ予備的に施行した。全ての想起.予想課題でMedial Prefrontal Cortexにおける賦活傾向が認められた。
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