研究分担者 |
上坂 充 東京大学, 工学系研究科, 教授 (30232739)
青木 幸昌 国際医療福祉大学, 放射線情報科学学科, 教授 (40143474)
多湖 正夫 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50282520)
増谷 佳孝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20345193)
石川 正俊 東京大学, 工学系研究科, 教授 (40212857)
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研究概要 |
(1)マルチリーフコリメータ運動の高速化,腫瘍位置の変動に応じたマルチリーフコリメータの運動 マルチリーフコリメータの各リーフの運動速度を高め,ガントリー回転と連動した連続運動を実現した。また,これを用いて,腫瘍位置の変化を,マルチリーフの形状の変化で追跡するアルゴリズムを開発した。 (2)線量率のコンピュータ制御 出力練量率およびガントリー回転速度を連続的コンピュータ制御することに成功した。 これにより,原体照射を発展させた「強度変調原体照射法」が可能となることを示した。 (3)小型加速器の医療利用の検討 上坂が,東京大学大学院工学研究科付属原子力研究施設で開発したXバンド線型加速器を,放射線治療に用いるための条件,仕様変更点などを検討し,臨床応用上の問題点を整理した。 (4)ロボットアーム式ライナックでの標的追跡機能の検討 現在のロボットアーム式ライナック(サイバーナイフ)を用いた,標的追跡の可能性について,ロボット工学の観点から検討し,ロボットアーム式ライナックで追跡を行うために,ライナックに要求される仕様について,検討を行った。 (5)次世代の標的追尾システムめ設計 ロボットアーム式ライナックとCT撮影装置を組み合わせによる,次世代の標的追尾システムの設計を行った。 (6)標的臓器およびリスク臓器の生理的移動の定量化 実治療時間内での標的腫瘍のCT撮影機能を用いて,治療前,中,後の標的臓器とリスク臓器がどのように移動するかを定量化し,治療計画ソフトウェアにフィードバックした。 (7)新規放射線増感剤の開発 既存の薬物(薬事承認済み)に,放射線増感作用があることを確認し,その作用機序を解明した。 (8)全体評価と臨床応用 本研究によって得られた成果を,一部,臨床に応用し,優れた治療効果を得た。
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