研究概要 |
本研究では、IMRT治療計画において大きな問題でありかつ実際の臨床現場において多大な労力が費やされている線量分布の品質保証(Quality assurance : QA)問題を解決しIMRTのさらなる臨床応用を促進するために、高速かつ高精度でIMRT線量分布計算が可能なシステムを開発することを目的としている。具体的には、独自にモンテカルロ計算プログラムの開発とその精度検証、PCクラスターシステムへのインストールを行い、日常臨床への使用可能なシステムの開発を目指している。 平成17年度は、(1)直線加速器ヘッド部分のモンテカルロ線量計算モデルの開発(2)マルチリーフコリメータ部分のモンテカルロ線量計算モデルの開発(3)代表的照射野における直線加速器からの照射線量の測定及び(4)PCクラスタシステムのソフトウェア環境の構築を行った。 (1)ヘッド部分のモデル開発を完了し、モデルの最適化・精度検証を行うため(3)の線量測定結果をフィードバックしつつパラメータの調整中である。 (2)マルチリーフコリメータのモデル開発を完了した。 (3)(1)の精度検証に必要な全データの線量測定を完了した。(2)のデータ測定については,一部未実施である。 (4)今回,線量計算用に導入したPCクラスタシステム(Appro Hyper Blade System, BESTSYSTEMS社製)の立ち上げ,及びモンテカルロ計算システムのインストールを完了した。
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