研究課題/領域番号 |
17390335
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
藤井 博匡 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (70209013)
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研究分担者 |
伊藤 康一 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (30291149)
平田 拓 山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)
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キーワード | ESR / MRI / 細胞 / タンパク質 / 可視化 |
研究概要 |
種種のモダリティーを用いた分子イメージングに関する学問領域は、近年急激な進歩を遂げつつある。この研究手法は、"画像医学"と"分子生物学"とを連携し、生命現象の鍵となる物質の発現を非侵襲的に画像解析をする新たな技術が開発されている。分子イメージングの技術から貴重な生命科学情報が得られることから、基礎科学的にも臨床医学的にも、その将来性が大いに期待されている学問領域である。我々は、PETやMRIなどの既存の手法に比べ、より高感度にフリーラジカルなどの常磁性物質を非侵襲的に検出しうる電子スピン共鳴法(ESR)を駆逐し、超高感度であり、且つ、高解像度である分子イメージング手法の確立を目指しており、本研究を遂行するために"分子イメージング用の高感度・高解像度の磁気共鳴画像化装置"を製作を行ってきた。 平成18年度は以下の3つのサブプロジェクトを進めた。 【サブプロジェクト1:ESR・MRI同時共振器の設計について】 今年度は位置マーカーを用いずに、ESR、MRI両画像を重ね合わせられるように画像構成精度の向上を図った。現在、ファントムを用いた画像重ね合わせが成功しており、マウス頭部を用いた実験を進行中である。 【サブプロジェクト2:ESR・MRI同時画像化システム用磁気回路の設計について】 ESR感度の向上を図るため、ESRを650MHzで稼働させることにし、0.02Tesla用の磁気回路を設計した。その結果、ESR、MRIとも感度良く画像測定が可能となった。 【サブプロジェクト3:磁気標識を用いた分子イメージングの研究】 従来の分子イメージング研究で用いられている鉄化合物だけではなく、マンガン、クロムを用い、細胞や動物個体を標識した。タンパクを標識して動物体内に投与し、トレーサー実験も行えることを確認した。
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