研究課題
基盤研究(B)
今回の検討用の放射線インジケータ付きジャケット及び帽子を日油技研工業と共同で作製した。経皮冠動脈IVR:慢性完全閉塞に対する経皮冠動脈IVRを対象として、平成17年10月からデータの収集を開始し、6施設で72例分のデータを収集した。皮膚最大吸収線量は3.2±2.1Gyであった。15症例において皮膚最大吸収線量が5Gyを超えていた。各施設の皮膚最大吸収線量の平均は1.6-5.3Gyであり、施設間に有意差が認められた。放射線皮膚障害(紅斑)が2例において認められた。結論:慢性完全閉塞に対する経皮冠動脈IVRでは、平均最大皮膚線量は施設間で異なっているものの、最大皮膚線量は多くの場合に放射線皮膚障害の閾値を超えている。患者最大皮膚線量を低減するために線量の推測・測定を行うべきである。心臓カテーテルアブレーション:平成17年度に行ったパイロットスタディー(15例)と合わせて計104例分のデータを3施設で収集した。皮膚最大吸収線量は0.5±0.5Gyであった。各施設の皮膚最大吸収線量の平均は0.2-0.6Gyであり、施設間に有意差が認められた。結論:心筋カテーテルアブレーションの際の平均最大皮膚線量は施設間で異なっているものの、概ね放射線皮膚障害の閾値に達していないものと考えられる。脳神経領域の血管病変に対する塞栓術:血管内手術を対象として、平成17年12月からデータの収集を開始し、103例分のデータを6施設で収集した。皮膚最大吸収線量は1.9±1.1Gyであった。20例において皮膚最大吸収線量が一過性脱毛の閾値(3Gy)を超えていた。各施設の皮膚最大吸収線量の平均は1.0-2.4Gyであり、施設間に有意差が認められた。脱毛が6例において認められた。結論:血管内手術では、平均最大皮膚線量は施設間で異なっているものの、多くの施設で最大皮膚線量が時に放射線皮膚障害の閾値を超えており、脱毛などの放射線皮膚障害が散見される。従って、患者最大皮膚線量を低減するために線量の推測・測定を行うべきである。
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Catheterization and Cardiovascular Interventions (In press)
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