研究分担者 |
木村 文夫 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (70334208)
清水 宏明 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (80272318)
吉留 博之 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (10312935)
加藤 厚 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (70344984)
吉富 秀幸 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (60375631)
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研究概要 |
閉塞性黄疸を伴う肝胆道癌に対する治療法は現在外科切除が唯一根治性を得られる治療手段であるが、外科切除できる症例が少ないのが現状であり根治切除出来うる症例は診断例のうち30%以下ということになる。閉塞性黄疸を伴う肝胆道癌例に対する正常肝に対する肝切除に比べてより厳しい切除限界があるために根治切除をなしえない症例も多く、そのような例では拡大肝切除により残肝がsmall for sizeとなるため高ビリルビン血症を主体とする肝切除後肝不全を発症しさらには易感染性となり敗血症および多臓器不全を併発して死亡することになる。癌の進展範囲がこの肝の切除限界を超えてしまう例では閉塞性黄疸を伴う肝胆道癌に対して最も有効である外科切除が選択しえないことになるわけであり、閉塞性黄疸例の拡大肝切除時のsmall for sizeの病態を解明し、その病態に見合った治療戦略を開発することにより外科切除適応が格段に拡がり、根治症例数を増加できるものと期待される。in vivo, ex vivoの実験によるマウス閉塞性黄疸肝モデルにおいて検討してきたmediatorの発現をreal time PCR, westernblot, tissueELISAにて検討し臓器障害の軽減効果を調べる。再生肝組織におけるVEGFの発現の推移を検討し、肝切除後の類洞内皮細胞の再生機構におけるVEGFとAngiopoietin1, Angiopoietin2のcomplementaryおよびcoordinated effectを検討するとともに閉黄肝の肝切除後肝再生における肝構成細胞間の相互作用に基ずく類洞内皮細胞増殖および類洞再構築機構を考察、これらの解析により肝再生時の類洞内皮細胞増殖および類洞再構築をいかにmodulationすることによって閉黄肝の肝切除後のsmall for sizeといえどその肝再生を促進させうるかを検討。閉塞性黄疸の肝切除例における術中及び術後において臨床研究を継続していき症例数の増加を図っていきデータの精度を高めていく。
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